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前回は、2つの事例を紹介しました。
Blinken Lightsのコンテンツは、多方面からの相互アクセスを武器に建築ファサードをみんなで楽しめる遊び場にかえています。ソフトウェアがあり、それにアクセスする誰かと、その誰かと対戦する、またはメッセージを受け取るそのまた誰か。人の流れがサークル状になっています。場の活性化には大いに役立つと思いますが、この効果はやはりイベント、テンポラリーであるがゆえではないでしょうか。面白い仕掛けも毎日当たり前にそこにあれば、飽きられてくるでしょう。
そして、バイエル製薬のプロジェクト。
まだ完成していませんが、すでに一部から個人の意識への刷り込みにつながるのではないかと危惧されています。
そもそも広告は、それを意図してみる人、意図してみない人へ潜在的に商材をアピールするためにあるものでしょう。しかしテレビやインターネットではなく、スイッチをつけなくても目に入る公共空間において、このようなコンテンツが印象的な建築と一体化していくとどのような影響を及ぼすのでしょう。
この2点は『コンテンツに問われる役割』を考えるうえで、頭を悩ますところではないでしょうか?
2008年のメディアファサードフェスティバル@ベルリンでもこの点に関しては、活発な意見の交換がおこなわれていました。
それぞれの立ち位置によって意見は異なりますが、CMAというMedia とArchitectureをインテグレートする建築プロジェクトをさらに推し進めていくには、相互の理解を深めていかなければいけないでしょう。そういう意味で、さまざまな分野の人たちが参加した今回のフェステイバルは非常に有益であったと思います。
また、2008年は、新規高層建築の開発が盛んなベルリンに場所を移したことで、2007年にスピーカーたちが取り上げたプロジェクトをより具体的に分析し、それらを実現可能にした実機の展示も可能とし、より総合的に紹介する大きな場となりました。
ちなみに会場は、ベルリン・ドイツ建築センター。かつて黒川紀章氏の『Metabolism and Symbiosis』の展覧会が行われた場所です。


もちろん、コンテンツに寄りすぎることなく、より多様化・複雑化する建築にどのように技術が応えていくのかも引き続き大きなテーマでしょう。この場で初のお披露目となる新製品はありませんでしたが、印象としては、より収まりの美しいものや、高額案件になりがちなものをスペック、価格ともに納得できるものに落とせる製品が提示されていました。
最終回では、その中の一つをとりあげてみたいと思います。
それではまた次回。
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