デジタルサイネージの節電協力に関しての私見

2011-03-30 : : eguchi : 914 views

デジタルサイネージコンソーシアムのメーリングリストに昨日ポストしたものです。

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このMLでもすでに数回述べさせていただいていますが
議論は2点に集約されると思います。

1 災害時の対応
2 電力事情への対応

本来これらは別々の問題です。

1に関しては今後DSCが中心となり、指針と具体策を
行政とも協力して進めるべきだと思っています。
比較的長い道のりになると思います。
DSJまで、またはDSJの場で何らかの指針とアピールを
出す必要があると感じています。

2に関しては、多くのデジタルサイネージが消灯している中で
「東京メディア」(クロスオーシャンメディア社さん)などをはじめ
困難な状況の中で徐々に復帰を開始されています。
その先駆者的な行動に大きな敬意を払うと同時に
各社各様、さまざまの事情の中で事業を継続していくための
こうした復帰への道のりに対してバックアップ体制を
DSCとして取るべきだろうと思っています。

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この先は完全に個人の意見ですが
いまのデジタルサイネージを始めとするいくつかの自発的な節電によって
セーブされた電力使用を元に行われている計画停電には疑問を持っています。
つまり本来の経済活動を行うのに100の電力が必要なときに
自発的な節電によって70となったものが計画停電の基本数値となっているわけです。
当然30の経済活動が失われます。
この30の中にいまデジタルサイネージがあります。

私は100に対しての節電をすればいいと思っています。
鉄道、医療、消防、通信、放送、官庁など以外は
各社のMAX100の経済活動に対して、70相当になるまで
平等に輪番で節電協力すればいいと思います。

パチンコ店の電力と、あなたのオフィスの電力の
本質的優劣はないと思います。
わたしはここまでのロジックは正しいと確信しています。

で、デジタルサイネージ各社が今何を恐れるのか。
それは
「デジタルサイネージは無駄な電力を使うな」という声です。
(そもそもその声の有無すらよくわからないのですが)
「無駄」という批判に対して正々堂々と発言できないことが
最大の問題です。

私は反論します。
今の日本の経済は、ほとんどが無駄によって成立しています。
パソコンもケータイも、ゴルフもビールもなくても平気です。
そうして無駄を排除することを突き詰めていくと
原始共産社会に逆戻りをする事になります。

今の日本人はそれを望んではいないと思います。

であるならば、「大いなる無駄」に基づく経済循環を
回していかなければなりません。

よってデジタルサイネージは停電以外の理由で事業を停止する
本質的かつ合理的な理由は無いと考えます。

ではなぜDSCとして消灯の要請をしたか。
一時的には節電要請に応じた。これは事情がわからない中の即時緊急対応です。
その後、原発の問題が大きくなります。
「災害情報を提供しているデジタルサイネージ」であっても
その情報ソース、提供頻度、サイネージ側の更新頻度によって
「古い情報」が残ってしまった場合に、致命的な問題を
引き起こす危険性がある(あった)からです。

この問題は、行政と協力しながら決めていく事だと思います。

911の直後、アメリカ国内には「UNITED WE STAND」のポスターが
街に溢れていたのが印象的でした。
311で言えばやはり
がんばれ、日本。
がんばれ、東北。
でしょうか。

デジタルメディアコンサルタント 江口 靖二

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コメント(2)

  1. 武田 : 2011-04-01 9:52:10

    あらゆることに感謝の気持ちがないと震災前と何ら進歩がないのではないかと感じます。

    私の感じ方ですが、過去の自分の仕事が、流れ作業的な通り一辺倒であったこと、「やりゃさえすればいい」と形骸化してしまっていたなと、走馬灯のように悔い改めを感じています。

    人間がすることだから、大いなる無駄になるかもしれません。しかしそこに個々人が持つ出来ること、感謝を精一杯の思いを込めて進めないとほんとうに意味が無いのではないのでしょうか。

    デジタルサイネージに、揺らがない新たな形が今産まれます。その確信があります。

  2. macorinu : 2011-04-01 12:55:37

    喜多村真です。
    復帰を促す江口様の意見に基本的に賛成なのですが、「計画停電に従えば後は全力で電力を使っていい」という風に読めてしまう部分は少し賛成しません。
    小春日和が続けば良いのですが、寒暖が厳しければ企業が電力を消費することで計画停電地域が広がり人々のQOLを著しく毀損するわけです。
    QOLの向上に寄与するためにやっているはずの事業がQOLを毀損するとなれば企業は控えざるを得ないでしょう。人々のQOLの向上は企業にとって本質的な目的だからです。
    停電された寝たきりの人や乳飲み子連れの人がいて、もう片方に電子看板のオンオフの問題があったとすると、どちらに人々がシンパシーを感じるか。
    個々の企業が事業の体力と相談しながら復帰をしていき、電力情報をよく見ながらオフピーク運転をするのが理想だと考えます。

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