日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
業界のキーパーソンにお話を聞く「デジタルサイネージキーパーソンインタビュー」8回目の今回はデジタルサイネージソフトウェアの世界的なリーディングカンパニー SCALA Inc.の日本法人SCALA株式会社のギヨムさんに、現在の取り組みと、今後の方向性についてお話を 聞いてきました。
DSI SCALAさんの会社の説明を簡単にお願いします。
ギヨムさん SCALA株式会社はデジタルサイネージ・ソフトウェアの世界シェアNo.1であるSCALA Inc.の製品を販売している日本の子会社という位置づけです。2006年 にスタートしたのですが、日本国内のマーケットリサーチを行い、それを本国にフィードバックして、日本に合わせた製品を販売していくのがメインの事業になりま す。日本は海外と違う部分もあります。そこで、単なるローカライズではなく、他の製品との組み合わせによる新しいサービスも行っています。

代表取締役のギヨム プルさん(Guillaume Proux )
DSI 設立の経緯はどうだったのでしょうか?
ギヨムさん 元々日本では、NECさんがSCALAの製品を扱っていたんですね。ただ、日本語対応もできていたかったため、協力してローカライズを行って、2004年からSCALAのInfoChannel(現「Scala」)を販売し始めました。その独占販売権が2005年に切れたのと、「やはり日本にある会社と取引をしたい」というお客様の声、また日本が持つ世界最高水準 のインフラや独自のハイテクノロジーシステムへの関心もあり、2006年に会社を設立しました。
DSI 日本のデジタルサイネージ業界の特徴はどんなことだと考えていますか?
ギヨムさん 2005年ごろに、日本のマーケットを調査していて特に感じたのは、デジタルサイネージに関わるほとんどの企業がファミリー(=系列)に属していることでした。シャープさん、ソニーさん、パナソニックさんの販売会社がそれぞれの製品を扱うというスタイルは、海外ではあまりないんですよ。海外は基本的に無色で、さまざまなメーカーの中から最適と思われるハードやソフトなどをおのおの選択して導入するというスタンスですね。
デジタルサイネージにおけるソフトウェアの役割
ギヨムさん 日立さんと弊社が取引をするようになって、大きな案件を獲得できるようになったことは業界では少し異変として捉えられていると思います。ネットワークやディスプレイの良さだけでなく、ソフトウェアの品質によってビジネスが広がっていくという例だといえます。現場のスタッフが毎日使うのはソフトウェアですからね。
デジタルサイネージの企画を考えるとき、みんな割りと簡単に考えていると思うんですね。「ディスプレイとコンピューターがあって、コンテンツを流せばいいんだよね」といった感じで。実際にはそんなに簡単ではなくて、ネットワークにしてもHSDPA、3G、ワイマックスなど色々と問題があります。配信に関しても、10台に送るのは簡単ですが100台、1000台となると難しくなってきます。また、全てに同じコンテンツではなくて、それぞれに違ったコンテンツを配信するフレキシビリティも重要になってきます。うちのソフトは50台以上のネットワークの場合、良さを感じてもらえると思います。
DSI SCALAさんのソフトが日本の市場でも理解されてきたと感じますが?
ギ ヨムさん 元々各メーカーは自社のソフトウェアソリューションを持っていますね。簡単な展開であれば、簡単に済ますこともできますが、複雑な案件ではソフ トウェアの良さが必要であるという事は理解されてきたと思います。特に入札案件では、求められる用件が非常に多くなりますが、Scalaの場合プラットフォームとして使われているので、基本的に全部OKになります。また、1000台以上のスケーラビリティがある事例も海外では沢山あるので、日本でもそうした大規模な案件が実現できるということがポイントになりますね。
DSI 日本での実績を教えていただけますか?
ギヨムさん お客さまとの契約で 言えないものが多いのですが、弊社の代理店である日立さんは千数百箇所への配信を毎日行っています。大手流通業の案件など事例は増えていて、お伝えできな いのが残念ですが、パソコンベースのデジタルサイネージのソフトウェアとしてはかなりの割合を取っていると思います。日本で大規模な案件は日立さんとパナ ソニックさんが50%ぐらい取っていますが、その内の20%程度ではないでしょうか。ただ、小規模な案件でどんなソフトウェアが使われているかは調査会社の調査などもないので、分からない部分が多いですね。社内コミュニケーションなどをデジタルサイネージに入れるかどうかなどによっても違ってきます。
御社の仕事を分かりやすく説明すると・・・
DSI SCALAさんの仕事を街にいる女の子にもわかりやすく説明するとしたら、なんて説明しますか?
ギ ヨムさん それがいつも大変だったんですが、最近は楽なんです。「東京駅とか品川でポスターが画面になったでしょ。その画面の内容を管理するソフトを作っ ています。」と説明しますね。また「家では、情報を携帯やインターネットで取り出すか、テレビがありますよね。家の外で、プッシュ型で伝える技術を扱って います。」とも言いますね。もう少し詳細を言うと、ネットワークとそしてコンテンツがあって、色々なところにディスプレイがあります。そして正しいところ に、正しい時間に見えるようにするためのソフトという感じでしょうか。一般の方も街中や駅などで見かけるようになってから、理解してもらいやすくなりまし た。
DSI 御社のサービスとターゲット顧客について教えてください。
ギヨムさん 弊社のサービスは3つに分かれています。一つ目はソフトのみの販売。そしてSaaSタイプのeasyLive。最後が、10インチワイド画面のオールインワンデジタルサイネージディスプレイ「Scalaデジタルサインボード」です。それぞれターゲットが違ってきます。
Scalaについて
ソフトのみの場合はシステムインテグレーターがメインになります。弊社の顧客リストを見ても分かるように技術のあるシステムインテグレーターが多いです。ソフトは基本的に、コンテンツの作成・編集が出来るDesigner,webブラウザで統合管理が可能な配信ツールContentManager、高機能なプレイバックエンジンを備えたPlayerの3つから構成されます。

easyLiveについて
SCALAを利用したSaaSサービスが「easyLive」になります。小規模・中規模のお客様が簡単にデジタルサイネージを導入できるように設計されたものなんですね。2008年に企画して、2009年 から販売をしています。複数のテンプレートに必要な文章や写真を置き換えたり追加するだけで、簡単にローカル情報の発信や広告・サービスが開始できます。 ローコストな月額料金で利用できるため、「これからデジタルサイネージを始めてみたい!」というユーザーさん向けのサービスです。
Scalaデジタルサインボードについて
どこにでも置くことができる10インチワイド画面です。Scalaの機能に基づいた高度なデジタルサイネージを実現できる製品です。今まではPCへのインストールや設置、それからコストの問題が多くのお客さんにとって導入のネックになっていたんですね。そうした問題を解決するために、簡単に設置できて、必要なメッセージを表示できるのがScalaデジタルサインボードです。ライセンス使用料込み本体価格は4万9350円で、easyLiveの月額利用料が9975円(※12ヶ月のファイナンスリース )になります。対象となる顧客は小規模な企業を想定しています。今まで導入の進んでいない、バー、ホテルのベッドルーム、銀行のサービスカウンターなども利用シーンとして考えられます。「今日のサービスメニュー」などアップセルに繋がるメッセージの配信ができます。

Ad Managerについて
デジタルサイネージやポスター、看板など、あらゆる広告を一元的管理できるソフトウェアになります。元々カナダの広告管理ツールを開発する会社を買収したところから始まっています。海外ではCBSアウトドアーやクリアチャンネルといった大手に採用されています。運用自体はアウトソーシングされることが多いので、広告代理店から運用を受託する事業者が顧客になります。広告業界では「コカコーラ後にペプシを流したらダメ」「車のCMの後にお酒のCMを出してはダメ」などといったルールがあります。そうしたルールを守って広告配信する仕組みや、リアルタイムに広告の空状況を把握したり、外注先を含めたワークフローの管理など、広告ERPといえる統合管理システムですね。
DSI 今後の方向性や目標は?
ギヨムさん 現在の代理店は大規模な案件の獲得なども出来るようになっているので、現在アプローチできていない地方のマーケットを開拓していきたいですね。また、easyLiveやScalaデジタルサインボードに力を入れていきます。これらの商品を扱う代理店の数はまだ少ないので、「これからデジタルサイネージのサービスを提供していきたい」という代理店営業も必要だと思っています。SCALAは海外に多くの実績がありますので、そうした情報をエンドユーザーにダイレクトに発信してくことを考えています。そうすることが、代理店の営業支援に繋がると考えています。また、Scalaデジタルサインボードは年間3000台ぐらいの販売を目標にしています。
DSI それらの目標に向けて、一番がんばっていることは何でしょうか?
ギヨムさん 一番難しい問題でもあると思うのですが、海外から来た企業として日本の会社に認めていただくということに力を注いでいます。日本の市場のなかでは、デジタルサイネージのソフトはパネルに付いてくるものという認識でした。私達は5年前から、自由にパネル、PC、ソフトウェアを選ぶというオープンな組み合わせを提唱しています。それからIPV6への対応も積極的に進めています。
DSI 他社とのアライアンスはどうでしょうか?
デジタルハリウッドさんとは良い関係を持っていて、Scalaの利用方法を学んでもらうテンポラリーな講座を2010年2月から開設します。メーカーの中では、契約ベースのアライアンスではありませんが、三菱さんと良好な関係を持っていますね。PCに関しては,台湾のメーカーですね。彼らはデジタルサイネージ専用の組み込みOSを積んだPCを持っています。ディスプレイの裏に付けられる薄さのものです。価格もこなれてきたので、お客さんには積極的に紹介していますね。コンテンツに関しては、現在多くの会社さんからアプローチ頂いています。
DSI 最近ギヨムさんは日本以外のアジアの国へ商談にいくことが多いそうですが、反応はどうでしょうか?
ギヨムさん 弊社は極東が販売圏ですので、中国、台湾、韓国などが日本以外の展開先になります。中国や台湾ではデジタルサイネージのソフトはPCに無料でついてくるものという認識があります。そこで、メンテナンスの簡便性やスケーラビリティ、などソフトのバリューを伝えていかなければなりません。現地に支社はまだあまりないので、代理店の数を増やしていきたいですね。デジタルサイネージに関しても中国はマーケットも多きく、高い成長が見込まれていますが、許認可の問題など課題も多いですね。
SCALAの考えるデジタルサイネージ
ギヨムさん デジタルサイネージはスマートなシステムでなければと思っています。単にメディアプレーヤーにコンテンツを入れて流すだけではDVDプレーヤーと同じですからね。その上で、エンドユーザーに出来るだけ簡単で使いやすいサービスを提供していきたいと考えています。それを実現するために、エンドユーザーに直接サポートをする機会も増やしています。また、弊社はAPIも公開していますので、お客様の要望に合わせてインターフェースをカスタマイズすることもできます。私達はどんなシステムでもオープンになっていたらウェルカムなんですね。ベンダーに依存せずにAPIをもつシステムが増えていくと良いと思っています。また、日本の市場もメーカー系列で閉じるのではなく、エンドユーザのニーズをメインに考え、それぞれの企業が情報交換を行って更にシナジーが生み出せればよいのではないでしょうか。
DSI 今日はありがとうございました!
OPENなデジタルサイネージの世界へ~
SCALAさ んがマーケティングリサーチをした当初はパネルメーカーさん主導な、垂直統合型の産業構造であり、デジタルサイネージのソフトはある意味おまけ的な扱いで あったといえます。マーケットが成熟していく過程で、最近は徐々にソフトウェアの重要性がユーザーにも理解されてきたということです。ギヨムさんが何度も 口にしていたのは「オープン」というキーワードでした。デジタルサイネージもBtoBビジネスゆえのクローズな側面が多かったですが、オープンなまなざしを持つことで変わってくることもあるかもしれませんね。
※スカラさんの「SCALA社名の際は大文字で」、製品名の場合は「Scala」となっています。
日本でも居酒屋チェーンなどでタッチパネル式のオーダー端末を導入しているところがありますが、欧米ではさらに支払い機能まで付いたものが主流になるかも知れません。
クレジットカードやデビッドカードでの支払いには、スキミング(不正コピー)や不正請求などの不安があるという人もいるでしょう。テーブルに設置された端末で自分で支払いができればそうした心配はなくなります。また支払いのために店員を呼んだり、待たされる必要もありません。
タッチパネル式のオーダー用端末には広告や販促用のコンテンツを流すことも可能なので(デジタルサイネージですね)、顧客体験の向上とレストランの売上向上を同時に狙えるということで、導入が進んでいるようです。
デジタルサイネージとセルフサービステクノロジーは親和性が高く、組み合わせが有効だと思われます。
While some quick-service chains such as Jack in the Box are testing self-service kiosks located near the service counter, the trend among most fast casual chains leans toward pay-at-the-table options. Boston-based Legal Seafoods has pay-at-the-table devices at more than a dozen of its restaurants, with plans to introduce the devices in all locations by the end of the year.
先日もテネシー州 Knoxville での市と広告会社との裁判の事例をご紹介しましたが、ロサンゼルスの街でもデジタルサイネージによる広告公害の問題が持ち上がっているようです。
住民側は、スカイラインに並ぶ多数のデジタルビルボードにより居住者の視覚環境(visual environment)が損害を受けているとしてロビー活動を展開し、市当局も環境に関する州法に照らしてデジタル看板に関する規制を見直す必要があると発表したようです。ロサンゼルスでは現在、6ヶ月間に渡り新たなデジタル看板の設置が停止されています。
実は、2002年にロサンゼルス市はプラズマパネルを使った新しいビルボードの設置申請をいったん却下しているのですが、それに対して看板会社が市の条例は無効であるとして訴えを起こし、結果として 850箇所の看板をプラズマスクリーンのデジタルビルボードに置き換える許可を得たという経緯があります。
ブラジルのサンパウロ市でも屋外看板を禁じる法律が施行され、街中の看板が撤去されたという事例があります。
従来の看板に比べて格段にインパクトがあることから、景観の問題はデジタルサイネージにとって避けて通れないものかも知れません。
A blazing row is continuing to rage in Los Angeles after the city council gave its approval to upgrade hundreds of the city’s billboards to plasma technology.
(LA residents say digital ads are “stealing the night” より、一部引用)
以前にもお伝えしたおり、米国のウォルマートでは店内テレビネットワークを第2世代のデジタルサイネージ・ネットワークに切り替える作業が進行中ですが、11月に行われたサプライヤー向けのプレゼンテーションで広告枠の料金が一部発表された模様です。
ダイヤモンド社発行の Chain Store Age 12月号別冊 RetailTechnology の記事によると、来年後半までにはスマート・ネットワークが 2,500店舗に導入されている計画で、その段階での 10秒間の繰り返し CM の広告枠料金が2週間あたり 10万ドル(約950万円)になるというのがウォルマート側の推定価格だそうです。
このスマート・ネットワークは 2010年までに 2,700店舗に導入され、来客数は全体で1億4,000万人/週になるため、全米規模のテレビネットワークにも匹敵するメディアになると考えられます。そのうえ、テレビと違って買い物に来ている消費者に売り場で訴求できるわけですから、この広告料金でも高くはないのかも知れません。
街中にデジタルサイネージが増えすぎると交通標識との干渉や景観の問題などが持ち上がってくるというのは容易に想像できるわけですが、アメリカではデジタルビルボードを巡る論争がいくつも起こっているようです。
テネシー州の町 Knoxville では、ビルボード(大型看板)のデジタル化を巡って 2006年から続いてきた論争が裁判に発展しています。
市の見解ではデジタル化はビルボードの新規設置に相当し、大型看板の新たな設置を禁じた法律に抵触するとのこと。一方、広告会社側は既存の看板をデジタル化するだけであり問題はない上、差し止め命令は表現の自由を制限するものだとして法廷で争う意向です。
以前にもサンパウロ市で屋外看板がすべて撤去された事例について書きましたが、景観や広告公害の問題もあるので、コンセンサスの醸成と法整備が必要ですね。
Lamar Advertising is taking the city of Knoxville, Tennessee to court after a long-running dispute over conversion of two billboard sites to digital.
(Lamar takes city to court over digital billboard ban より、一部引用)
仏トムソン傘下の PRN(Premier Retail Network)は、米小売大手の Costco とのインストアTVの契約を延長。2010年まで引き続き広告枠の販売とコンテンツ、ネットワーク管理を請け負うことになりました。
今後はブランド広告、スポーツ、エンターテインメントなどのコンテンツの横で流すプログラムの内容を Costoco 用にさらにカスタマイズするそうです。
Costco は全米に 400店舗を展開し、HD のインストア TV ネットワークは毎月 8,600万人の買い物客にリーチできます。
Thomson-owned PRN has signed up U.S. warehouse retailer Costco for an extension of its in-store TV contract. Under the deal running until 2010 PRN will continue to provide content and network management as well as selling advertising airtime for the Costco network, which was established in 2004.
最近発表された4つの予測資料によると、デジタルサイネージのハードウェアおよび OOH ビデオ広告市場の先行きは明るく、2012年まで堅調な成長が期待できるとのことです。
今年の世界のデジタルアウトオブホーム市場は 12.8%の成長で 61.1億ドル(約6,000億円)に達する見込み。昨年の 22.6%よりは鈍化したものの、2007年から2012年までの平均成長率は 14.5%との予測です(PQ Media 調べ)。
The forecasts for digital signage hardware and out-of-home (OOH) video advertising sales recently issued by four independent research firms paint a bright picture for an industry that has emerged as the dynamic Fourth Screen in communications and advertising.
(Studies Forecast Steady Growth in Digital Signage Hardware and Advertising Sales より、一部引用)
世界の 40%近くを占める米国のデジタルサイネージ市場は、昨年比 11.2%の成長となる 24.3億ドル(約 2,300億円)で、今後はロシア、インド、中国、ブラジル、オーストラリアといった国々の成長により米国の比重は低下するものと予想される。
アメリカでは今年 8.1%の成長となるビデオ広告ネットワークが OOH 市場の中で最大の割合を占め、これにはデジタルビルボードやアンビエント広告プラットフォームも含まれるが、単体では 28.2% 成長のデジタルビルボードが最も高い成長率を示しており、2012年まで引き続き 20%台を維持する見込み。一方アンビエント広告プラットフォームや場所ベース(place-based)メディアは今年 6.8%の成長率となった。
景気減退の影響については、広告業界ですでに始まっているメディアシフトがさらに加速し、デジタル OOH への遷移が促進されるとの見方が出ている。広告主は広告への出費を控えるだけでなく、より効果的な方法を求めているため。
ヨーロッパ市場に関する別の調査(Goldmedia 調べ)では、2007年からの5年間でデジタル OOH 広告の売上高は 約 204百万ドル(約 200億円)から 797百万ドル(約 780億円)へと4倍増し、OOH 広告市場全体の1割程度を占めるまでになるとの予測。また従来の広告媒体のうち、今後5年間に広告費の増加が見込めるのは OOH セクションのみという予測結果となっている。
MultiMedia Intelligence 発表の調査によれば、今年のデジタルサイネージ用ディスプレイの出荷台数は 34%増の 110万台に上り、2012年までには 230万台に達する見込み。2009年には成長の鈍化が予想されるものの、2010年には二桁台の成長を回復すると見られる。今年はオリンピック需要の後押しを受けて中国がついに米国を抜いてトップとなった。業種別のトップ3はリテール、交通、レストラン&バーとなっており、教育や企業内コミュニケーション用も伸びているという。
ソフトウェア、ハードウェア、および設置や運用サービスまでを含めた包括的な調査(ABI Research 調べ)によると、2008年から2013年のアメリカ市場は 641百万ドル(約 630億円)から 14億ドル(約 1350億円)近くにまで成長する。今後12〜14ヶ月は経済不況が予測されるものの、新しい強力な広告媒体としてのデジタルサイネージにとってはむしろ成長の好機となると同調査では見ている。
いずれの調査でも、購買の現場で消費者にアプローチできる点や、従来メディアでは不可能だった高度なターゲティング、インタラクティビティを含めた コミュニケーションメディアとしての優位性といった、デジタルサイネージならではの特徴を高く評価しており、こうした新しい広告手段に対する広告主側の ニーズの高まりから、経済不況もむしろ追い風として作用するのではないかとの予測となっています。