日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
LG が出している超横長ディスプレイ「Stretch」を使ったデジタルサイネージの事例です。どれぐらい横長かというと38.1 インチで幅が324mm、高さが983mmです。
ストックホルムのフレンチレストランのメニューボードに使われているのですが、見慣れない縦横比の画面が新鮮です。今までのディスプレイではどうしてもテレビっぽくなってしまうため、インテリアデザイナーにとっては「使える」ディスプレイになるかも知れません。
LG は円形や楕円形のディスプレイなども開発していましたね(LGディスプレイ、円形・楕円形ディスプレイを開発)。デジタルサイネージには様々な用途があるため、それぞれに特化したディスプレイなどハードウェアも多様化の余地があり、テレビ向けパネルとは違ったビジネスチャンスがあるのではないかと思います。
Using special new ‘long stretched displays’ from LG - the company has created a unique look and feel that fits perfectly into the modern interior fittings of the venue.
(Instoremedia Builds Digital Menu With LG’s Stretched LCDs より、一部引用)
巨大なデジタルサイネージを用いて、ビルの壁面が巨大な映像装置になったような建物が世界各地にでき始めています。すでにタイムズスクエアだけの話ではなくなっているのですね。
以前、サイネージ建築(Media Architecture)の可能性という記事でメディア・アーキテクチャー(Mediaarchitecture)についてご紹介しましたが、ヨーロッパではこうした建築物の表面を使ったビデオ映像による表現が「メディア・ファサード」いうひとつのジャンルを形成しており、アートフェスティバルも開催されているという状況です。
> Mediaarchitecture » Media Facades Festival 2008
今後は、建築の一部としてデジタルサイネージが組み込まれ都市の景観を形作っていくというのが当たり前になるのかも知れません。
これはオーストリアの Graz という街の美術館に設置されたもので、蛍光灯のサークル管を使ってうねうねとした建物の壁に沿って取り付けられています。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=Uq1lkrtAJ_0]
こちらも蛍光灯を使ったシステムで、ドイツのものです。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=jsupzIjagR4]
次は東京の銀座にあるシャネル・ビルの壁面です。雨に合わせたコンテンツが表示されています。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=7pA5RESEaOQ]
最後はマカオのカジノのビルです。ラスベガス以上に派手ですね。上の事例に比べると「電飾」的な色合いが濃くなります。メディア・ファサードというよりは看板建築という感じでしょうか。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=yKrpA7Z3KeY]
ヨーロッパで初めて、音と香りで5感にアピールするデジタルサイネージが導入されたそうです。が・・
この新しいタイプのデジタルサイネージは、音響エキスパートの Mood Media が、スペインの家庭用家具販売業 Leroy Merlin 社のショップに設置したもので、ガーデニングやバスルームといった部門ごとに異なる音と香りを、それぞれに合わせて制作された映像とともに買い物客に届けるそうです。
Audio specialists, Mood Media have deployed the first video, audio and aroma ‘multi-sensory’ digital signage installation in Europe - for Leroy Merlin, a Spanish home furnishings retailer.
As customers arrive at the store they are met with a lotus flower fragrance; in the gardening section a floral perfume, and in the bathroom a ‘fresh marine’. At the same time different music - including themes such as ‘lounge’, ‘nature’ and ’sophisticated’ - are distributed to match both aroma and merchandise.
(Mood Media Install Sight, Sound & Smell System Into Spanish Retailer より、一部引用)
と、ここまでなら素敵なシーンを想像してしまいますが、実際の店内の写真を見て愕然としてしまいました。これで本当に5感に訴えることができるのでしょうか・・?インストア・デジタルサイネージの5箇条に照らしてみても、ちょっとどうかなという感じです。
デジタルサイネージには空間デザインとの調和も重要なファクターなのではないかと感じました。
月額 50ドルの最低広告収入が保証されるデジタルサイネージ付き自動販売機のビジネスモデルが登場しました。
デジタルサイネージ付きの自動販売機を購入し適切なロケーションに設置した自販機事業者に対し、広告費として1台あたり月額 50ドル以上の支払いを保証するというもので、アメリカの自動販売機専門企業である AVT 社 とソフトウェア企業の UDM 社が出資するジョイントベンチャーが行うサービスです。
デジタルサイネージとの親和性が非常に高いとして期待されながらも、自販機ベンダーや運営事業者、ロケーションオーナーに製品ベンダーと、多くの事業者が絡むためにこれまでなかなか導入が進まなかった自動販売機業界ですが、初期投資の費用を誰が負担するのかという問題に対して AVT社が魅力的なサービスを投入したことで、自販機が新たに有望な広告ネットワークとして成長するものと期待されています。
AVT 社では、今後ネットワークの拡大に伴いナショナルクライアントの広告が取れるようになれば、大きな収益が期待できるとしています。
AVT, Inc. (formerly Automated Vending Technologies) (Pink Sheets: AVTC), announced today that it has formed a joint venture with UDM (United Digital Media), located in Palm Springs, Ca., to guarantee monthly payments to vending operators who have purchased and placed AVT digital signage equipped vending systems at qualified locations.
(AVT, Inc. Announces Guaranteed Monthly Payments on Digital Signage Based Vending Systems より、一部引用)
6月に発表のあったシャープの108インチ液晶モニターがいよいよ街中の商業施設にデビューです。
明日、7月19日に東京・新宿にリニューアルオープンする新宿ピカデリー3階メインロビーの真っ白な壁面に108v型が設置されています。
新宿ピカデリーは2006年に閉館し、リニューアルをすすめてきた。都心最大級のシネマコンプレックスとし10スクリーン、2,237席、延床面積は 9,811平方メートルを誇る。3階のメインロビーフロアの108v型を導入したのをはじめ、12階までのフロアの各所に、シャープ製の液晶ディスプレイ を合計51台導入。3階のチケットカウンターには65v型を4台、ドリンク+フードコーナーにも、52v型を2台設置した。
(シャープ、リニューアルした新宿ピカデリーに超大型液晶ディスプレイを納入 | 経営 | マイコミジャーナル より、一部引用)
100インチ超のモニターはさすがにインパクトがありますが、値段の方もインパクト大です。設置費用などを含めると1台1,500万円ほどにもなるそうです。スゴいですね。
ところで、現在15インチの液晶モニターなら5万円以下で十分手に入るでしょう。試しに設置費用などを含めて1台5万円で用意できると仮定すると、1,500万円で300台という計算になります。それぐらいあればかなりの広さの空間であっても「至る所にデジタルサイネージがある」という状況を作り出せますね。そうなると、108インチと15インチというだけでは、単純に比較できなくなってくるような気がします。
超大型モニターはやはり何と言っても華がありますし、シネコンのような商業施設では重要な要素でしょう。オープン時の話題性の面でも効果があるというのは理解できます。
一方、小さめのモニターを数百台使って連続的なコンテンツやインタラクティブなコンテンツを流すという試みもあっていいように思います。コンテンツ次第でいろいろなユーザー体験を演出できるため、設置する場所や使い方によっては非常に面白いことができるのではないでしょうか。各種センサーを使ってみたりとか・・。そんなプロジェクトがあったらお手伝いしますよ(と言ってみる)。
さて、この週末に映画でも観に行こうかという方は、ぜひ新宿ピカデリーに行ってみてください。ついでにどんな印象だったかコメントやトラックバックもしていただけると嬉しいです。
デジタルサイネージの展示会などでは、立体映像のいわゆる飛び出すディスプレイをよく見かけますが、本当に画面が飛び出してくるディスプレイというのはちょっと見たことがありません。
こちらはアメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で M. Goulthorpe 教授が発明したものだそうですが、実際に、物理的に飛び出す3Dディスプレイです。しかも巨大で、人間が触れても壊れたり怪我をしたりしないようになっています。
実際に街中のビル壁面に設置され、コカコーラの広告に使われた模様です。実物を見たらすごいインパクトがありそうです。
とにかく見ていただいた方が早いでしょう。動画でご覧下さい。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=Bbgo72EqfNc]
小田急新宿駅で2月22日から実施されている「香る新宿駅プロジェクト」が、イベント終了まであと1週間を切りました。
これは、NTT コミュニケーションズが開発した香りを発生させることができるデジタルサイネージディスプレイを使用したもので、小田急線新宿駅西口地上改札口に設置されているデジタルポスターからさまざまな香りを噴霧するというものですが、今回は資生堂の新製品「ばら園」と「世界らん展日本大賞2008」の告知のために、「ばら」と「カトレア・ドウィアナ(熱帯に咲く原種ランの1種)」のフレグランスを噴霧しているそうです。
この「香るデジタルサイネージ」に関しては、昨年末にもビールが飲みたくなる香りを発生させて集客効果を測定するという実証実験が行われていましたが(NTT Com ニュースリリース)、香りを発生するタイプのデジタルサイネージというのは世界でもほかに例がありませんし、どんな香りが出ているのか気になりますね。
開催時間は10時〜17時。3月6日までですので、体験してみたいという方はお急ぎください。
以下、「香る新宿駅プロジェクト」−デジタルポスターが香りのプレゼント - 新宿経済新聞より引用します。
同イベントは、小田急電鉄、NTTコミュニケーションズ、資生堂、ナイアガラソリューションズ(港区)のコラボ企画。小田急百貨店の中央口を入って右奥にある小田急線西口地上改札口の手前に設置されているデジタルポスター(液晶画面を中心に据えた壁掛け型の広告媒体)にNTTコミュニケーションズが開発した技術「香るデジタルサイネージ」をインストールし、クライアントが提供する「香り」を特殊な香りディフューザーから噴霧することで、改札通路の歩行者に「香りをプレゼント」(同イベント担当者)するもの。