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「ビジネスモデル∩事例集」アーカイブ(デジタルサイネージ総研ブログ)


KFC がカナダでもデジタルサイネージを使ったメニューボードを展開

2008-08-25 :, , , , , , , , : DSI : 794 views

アメリカでデジタルサイネージを使った メニューボードの市場テストを続けてきた KFC が、カナダでもテストを開始しており、2009年には300店舗以上に展開する可能性があるそうです。

KFC Digital Menuboards

(写真は Digitalsignage EXPO Las Vegas にて撮影したもの)

カナダでのテストを行っているのは KFC の世界最大のフランチャイジーである Priszm Income Fund で、KFC の他にも Taco Bell、Pizza Hut など 465店舗を経営、週あたり 150万人の顧客と 9,000人以上の従業員をかかえます。今回デジタルメニューボードの導入を検討する理由は、時間帯ごとにメニューボードの内容を変えたり、各種プロモーションやお薦め商品の表示を瞬時に切り替えることができ、投資に見合う効果が見込めるからだそうです

“We are very excited to be working with Wireless Ronin,” said Steve Langford, president KFC/Taco Bell Canada. “Wireless Ronin’s state-of-the-art digital menu board allows us to easily and quickly highlight featured products, specials and other promotions as well as schedule different menu options specific to certain times of day — all at the touch of a button. Effectively targeting customers at the point where purchase decisions are being made is critical and Wireless Ronin’s in-store digital signage is making this easier and affordable.”

Canadian KFC Locations Testing Wireless Ronin’s Digital Signage より、一部引用)

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海外のデジタルサイネージ・コンテンツビジネスの事例

2008-08-21 :, , , , , , : DSI : 1,884 views

デジタルサイネージのシステムやディスプレイがどうあれ、結局のところ人々が目にするのはそこに映し出される映像=コンテンツなのだから、コンテンツが一番重要なのだ、と言われます。海外ではどのようなコンテンツ・ビジネスがあるのでしょうか。

テレビやラジオ、インターネットなど様々なメディアに天気情報を提供する AccuWeather.com は、デジタルサイネージ用にも地域別の天気予報などを提供していますが、薬局・ガソリンスタンド・待合室・タクシー・公共交通・大学・企業ロビーなど150を超えるネットワークを配信する BroadSign International Inc. との提携により、2009年のはじめには全世界の270万拠点で利用可能なモジュールとして提供されるそうです。

天気予報のほかにも、ビジネス・スポーツ・国際ニュース・健康・科学・テクノロジー・エンターテインメントなどのモジュールが提供され、すべてのデータは郵便番号コードと連動して地域ごとにカスタマイズが可能なほか、気象条件によって広告内容を切り替えるような使い方もできるそうです。

[youtube:http://jp.youtube.com/watch?v=P6t_-qsJq0w]

The integration allows any of over 150 digital signage networks running on BroadSign’s platform to display a wide variety of news on their screens. The modules feature AccuWeather.com’s weather forecasts for more than 2.7 million locations worldwide, as well as entertaining AccuWeather.com broadcast personalities, animated Doppler radars, weather icons and unique weather indices. The high-resolution graphics and videos are available in various customizable formats and multiple delivery methods to accommodate all major display types, and are fully licensed for digital signage applications.

Software | BroadSign integrates with AccuWeather.com for digital out-of-home networks | Digital Signage Today より、一部引用)

もうひとつはこちら、オーストラリアに拠点を置く Genr8 Digital Media です。この会社では、ファッション・スポーツ・セレブリティ・ビジネス・健康・トラベル・自然など、10チャンネルの番組を1ヶ月単位で販売しており、価格は SD 画質で US$1,500、HD 画質で US$3,000〜となっています。

それぞれの番組は1時間分のショートクリップで構成され、毎月その半分以上が更新されて新しい番組と入れ替わるという仕組みになっており、契約期間中は映像データへの FTP アクセスが与えられます。

このほか、4チャンネルずつを組み合わせたお得なパッケージも用意されていて、バー・サロン・ビジネス・モール・ヘルスケアの各パッケージがそれぞれ3チャンネル分の料金で利用できるそうです。

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米ウォルマートのインストアTV刷新に見るリテール系デジタルサイネージの最新トレンド

2008-08-07 :, , , , , , , , , , : DSI : 2,975 views

リテール系のデジタルサイネージでは最も有名な事例のひとつであるウォルマートのインストアTVですが、近く「ウォルマート・スマートネットワーク」と呼ばれる新システムを導入するそうです。

詳細は未発表ですが、関係者の話として、これまでよりもアイレベル(目線の高さ)に近い位置にモニターを移動すること、インタラクティブな「バーチャルアシスタント」による商品情報の検索やお薦め商品の紹介機能の追加などが明らかにされています。

こうした動きの背景にあるリテール系デジタルサイネージの現在のトレンドを挙げてみましょう。

  • 買い物客の足を止めて視聴時間を伸ばすことではなく、メッセージを素早く伝えることや客層に合ったメッセージを発信することが大切
  • 買い物客はそれぞれ目的を持って来店しており、その目的の達成を助ける手立てとしてのメディアの活用を考えるべき
  • 顧客はみな忙しく、目的のものを買ったらさっさと店を出たいと考えている。彼らの目的達成に関係ないメッセージや製品のある場所から離れたところにある情報は価値が低い
  • 大画面にダラダラと映像が流れるだけのメディアから、インタラクティビティや個人認証などにより、顧客の買い物体験を向上させるメディアへの模索が必要
  • 視聴者数の測定だけでなく、顧客の実際の行動に基づく効果測定が必要

最後に、第1世代のウォルマートTVに関する金銭面の情報をまとめておきます。

ウォルマートのインストアTVは2005年に仏トムソンに買収された PRN(Premier Retail Networks)社が提供していますが、2003年のウォルマートTVからの収入は 6,100万ドルであり、ウォルマート側から運用費として支払われた3,900万ドルを合わせると PRN のビジネスの 89%をウォルマート関連が占めていました。現在の PRN の収入は BestBuy や Costco などに提供しているネットワークを合わせて 2億5,000万ドル程度と見られ、そのうち 1億〜1.5億ドルがウォルマートTVからの広告収入であると推定されています。

一方、昨年の米国のTV広告費は640億ドルに上っており、1億3,000万人/週というウォルマート店舗の来客数を考えれば、未だそのポテンシャルのごく一部しか活用できていない状況だと言えます。最大の課題は広告効果の証明であり、Nielsen 社が6月に開始したインストアメディアの効果測定サービス PRISM をウォルマート社も採用します。

とはいえ、インストアメディアによる広告収入の伸びが期待したほどではなかったとしても、ウォルマート社にとっては大きなメリットがあります。ウォルマート社は広告収入の8%を PRN 社にマージンとして支払う一方で、100万人を超える同社の従業員とウォルマートTVを使ったバーチャル会議を行うことができます。こうした企業内ネットワークをタダで手に入れた上、広告収入も得られるというわけです。もちろん、こうしたサプライヤー側にだけ費用負担を押し付けるような形での事業展開はデジタルサイネージの発展にとって望ましくないという意見もあります。

Despite growing talk about and investment in shopper marketing in recent years, relatively little money has flowed into in-store media. Now, Wal-Mart Stores is looking to change that as it readies a second-generation in-store digital TV and signage network.

Wal-Mart Preps Next Phase of In-Store TV - Advertising Age - News より一部引用)

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デジタルサイネージで NASDAQ 上場を果たした中国企業3社

2008-08-06 :, , , , , , : DSI : 879 views

中国のデジタルサイネージ企業と言えば、2005年に IPO を果たした FocusMedia 社 が有名ですが、それ以外にも NASDAQ 上場を果たした中国企業が2社あるのをご存知でしょうか?

そのうちの1社、AirMedia 社 については以前にもこのブログで取り上げたことがありましたが、空港や航空機内に特化したメディア展開で既に 18,000 台以上のディスプレイを持っています。2007年当時、すでに中国の15巨大空港のデジタルディスプレイのうち 95%を AirMedia Group が独占しており、高級品のプロモーションに適したメディアとして世界中の大企業から広告を取っています。

また、バスに特化して 33,000 台以上のデジタルサイネージネットワークを展開する VisionChina 社も AirMedia 社と同じく 2007年に NASDAQ 上場を果たしました。中国の主要14都市のバスに対して携帯電話回線でテレビニュース、株価、天気予報、スポーツの結果を広告と一緒に流しており、2007年の時点で1日当りの視聴者数が2,600万人です。

文字通り、世界のデジタルサイネージを中国がリードしているという状況ですね。

Two more IPOs in 2007 gave China a clear lead in the race. AirMedia (NASDAQ:AMCN) specializes in grabbing the attention of China’s wealthiest: the air travelers. With over 16,000 displays in China’s top airports, AirMedia is a great media for promoting China’s luxury products. Another digital signage visionary player VisionChina (NASDAQ:VISN) follows with its IPO in December. Boasting a network of over 26,000 displays in buses, VisionChina builds a network where viewers spend longer time than the other two digital signage platforms.

China Leads the Digital Signage Race - Seeking alpha より一部引用)

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アメリカの「モバイル連携型」デジタルサイネージの最新動向

2008-07-29 :, , , , , , , , , , , , , , : DSI : 5,005 views

日本ではまだ見られないデジタルサイネージのジャンルにモバイル連携型(mobile-driven digital signage)というものがあります。

携帯電話の「万能リモコン化」が進行する中、デジタルサイネージすら携帯からコントロール可能になりつつあり、これまではタッチスクリーン技術などを使って行っていた操作が、もっと離れた場所から携帯でできるようになります。

例えばカフェに居合わせた複数の人が携帯を使ってデジタルサイネージのモニター上でチャットをしたり、スクラブルのようなゲームを競い合ったり、という具合です。これによって画面へのアテンションが上がり、引いては広告を見る時間も長くなるのだそう。

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=sK9c5npH2oA]

さて、ここまでなら以前にご紹介した MegaPhone とも似ていますが、この LocaModa の場合はこれをさらにソーシャルネットワークと結びつけ、モバイル、インターネット、デジタルサイネージの3つの媒体を一体化することで、インタラクティブなマーケティングキャンペーンが実施可能なプラットフォームを提供しています。

例えば、全米のバー3万店にデジタルジュークボックスのネットワークを持つ TouchTunes 社と共同で、Beck のニューアルバム “Modern Guilt” のプレリリースキャンペーンを行った際には、携帯から SMS でテキストメッセージを送ると発売前の新曲が聴ける最寄りの TouchTunes のロケーションを知らせるというサービスを実現しました。キャンペーンの情報は Facebook、iLike、MySpace などの SNS で告知され、オンラインとリアルワールドの両方でコアなファン層にリーチすることができたそうです。(原文:Beck Pre-Releases New Album “Modern Guilt” to TouchTunes Network より一部を要約して引用)

モバイルと SNS を取り込むことで、デジタルサイネージに口コミのパワーを付け加えることができます。確かにこういう使い方であれば大きな効果が見込めそうですね。実際の調査でもよい結果が出ているそうです。

ほかにも、ユーザーが携帯から送ったテキストや写真をデジタルサイネージの画面上に表示する技術としてこんなものがあります。

BlueFire uTV

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駅のデジタルサイネージは世界的に大好評

2008-07-28 :, , , , , , , , : DSI : 3,800 views

JR東日本が7月14日から行っている東京駅八重洲南口コンコースでの実証実験が海外メディアにも取り上げられています。

この実験では動画は用いず、静止画のみを1分間ごとに切り替えて表示しています。また、配信ネットワークにはイー・モバイルの HSDPA 携帯電話網と無線LANを組み合わせています。

東京駅八重洲南口コンコースに登場した「デジタルポスター」

表示する広告の意匠や配信スケジュール、動作監視などの情報を、携帯電話網を通じて配信している点だ。これまでのデジタルポスターは有線ネットワークを通 じて情報を配信しており、設置にあたっては「工事を含めて約2000万円のコストがかかった」とJR東日本旅客鉄道 事業創造本部の原口壮裕氏。携帯電話網を利用することで、このコストが不要になるとともに、設置場所の自由度が増すという。また、携帯電話網を通じて情報 を配信するのを1本の柱のみとし、残りの4本の柱向けには無線LANを通じて配信することで通信コストの削減を図っている。

東京駅に「デジタルポスター」登場——裏で携帯電話網が活躍 - ITmedia +D モバイル より、一部引用)

駅(地下鉄)でのデジタルサイネージは世界各地で導入が始まっており、広告主からの評価も非常に高いそうです。駅のポスターのようにすでにビジネスモデルが確立している広告媒体については、デジタル化もスムーズに進むと言えそうです。

また駅の通路などでは人が立ち止まってしまうと困る場合が多いため、はじめは静止画のみを流すのですが、その後次第にアニメーションが増えて行って最終的には動画になる傾向があるそうです。

Metro digital signage applications are popping up all over the world - and in each case they are proving to be extremely popular with advertisers. It is interesting that many start with ’stills’ only - usually on the basis that they do not want people stopping or getting distracted by the video images. Over time however most applications slowly allow more and more animation, until ulitmately they become completely animated.

aka.tv - East Japan Railway Tests 65″ Digital Signage In Concourses より、一部引用)

JR東日本のこれまでの実証実験では実験終了後も引き続き運用が行われているケースが多いため、今回もそのまま定着するのではないか、とコメントされていますね。私もそう思います。今後はJRだけでなく、地下鉄にももっと導入されていくでしょう。ロンドンの地下鉄みたいになったら単純にかっこいいですよね。

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福岡街メディアの経緯とソフトバンクのデジタルサイネージ戦略

2008-07-15 :, , , , , , , , : DSI : 3,825 views

ソフトバンクグループでデジタルサイネージ事業を行う COMEL が福岡市内に展開してきた「福岡街メディア」が、7月からディスプレイ数を300面へと大幅に増強して本格スタートを切りました。10月までに1000面に拡大するという大規模な投資に踏み切ったわけです。

7月1日に、23の企業や地域団体のロケーションをネットワークした300面のディスプレイからスタートし、10月まで に、福岡市地下鉄、ドラッグセガミ、ドラッグイレブン、唐人町商店街、藤崎商店街など福岡市内を中心に1000面まで拡大、福岡の生活者1日約200万人 にリーチする予定だ。
COMEL、デジタルサイネージによる地域密着型メディア「福岡街メディア」スタート:ソフトバンク ビジネス+ITより、一部引用)

いよいよという感じなのですが、ここでソフトバンクグループのデジタルサイネージへの取り組みの経緯を振り返ってみたいと思います。

ソフトバンクグループの100%子会社(当初は SONY との共同出資)である COMEL株式会社 が設立されたのが2006年7月で、翌年3月に福岡街メディアが64面でスタートしているわけですが、設立時の代表取締役社長であった上窪政久氏は2006年度早稲田大学スポーツ科学研究科修士課程(トップスポーツマネジメントコース)にも在籍、『デジタルサイネージ事業を活用したスポーツプロモーション戦略』と題した論文を発表されています。

福岡と言えば 2005年にソフトバンクが買収した福岡ソフトバンクホークスのお膝元ですから、ソフトバンクグループのデジタルサイネージ事業はこの球団のプロモーション戦略とも深い関わりがあったことがうかがえます。

実際、前述の論文にはこのような記述があります。

デジタルサイネージ事業を活用したスポーツプロモーションをトップスポーツの球団やクラブが展開する狙いのひとつは、自らメディアを保有し、プロモーション戦略を展開することにより、スポンサー収益を増大させることが可能になるということである。デジタルサイネージ事業によって、スタジアム内の大型看板などのスポンサーであるナショナルブランド企業やローカル企業から、追加のスポンサー収入を期待できるのである。

ビジネスケースで検証したように、ナショナルブランド企業の比率を高め、平均広告単価を100万前後、稼働率60%をターゲットにし、デジタルサイネージ事業を展開すると投資回収期間も短く、投資効果も高い事業になる。初期投資が2.1億円に対して、5年間で、売上高の合計が14.4億円、営業利益の合計が5.6億円、累積利益が3.5億円を見込める。さらにリースを活用した場合には、初期投資額が、0.65億円に対して、5年間で、売上高の合計は14.4億円、営業利益の合計は5.4億円、累積利益は4.7億円になると予測できる。事業を拡大した場合には、4倍の8.4億円の設備投資をして、5年間で、合計42億円の売上、営業利益の合計は15.5億円、累積利益は7.2億円を見込める。現在のプロ野球12球団やJリーグのクラブにおける当期の経営利益が、数億から十数億円であり、多くの球団やクラブがマイナス数億円の赤字であることを鑑みると、十分に利益貢献ができる事業である。

ソフトバンクグループが福岡を皮切りにデジタルサイネージ事業の展開を始めた背景には、デジタルサイネージ事業そのものの事業性に加え、グループ内の球団が自前のメディアを持つことによるプロモーション戦略という、一挙両得の狙いがあったものと考えられます。

またデジタルサイネージの配信に欠かせないネットワーク周りにも、ソフトバンクグループの保有する ADSL 網や HSDPA 無線網といったインフラを活用できます。

この辺りの戦略性はさすがですね。

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