日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
昨日、北海道に本社を置くビズライトテクノロジーさんの新製品の内覧会に行ってきました。Furelo(フレロ)と名づけられた端末は46インチのハイビジョン液晶ディスプレイを搭載したタッチパネル式のインタラクティブな情報端末です。ビズライトさんは公共交通のIT化に取り組んでいる企業で、JR東日本のオフィシャル駅時刻表サイトの運用などもされています。そこでサイネージに関しても安定運用を強く意識した設計をされているそうです。

公共の空間に設置されるデジタルサイネージのシステム運用を考えた場合「落ちない」ということはとっても大事になってきます。街中に設置されているサイネージもwindowsが落ちてしまって残念な結果になってしまう事もありますよね。
デジタルサイネージコンソーシアムの江口さんもデジタルサイネージは「映像配信の発想ではダメ ノンPC・ノンケーターイのWEBで考えなければ」と最近のセミナーの中で仰っていますが、今までパブリックディスプレイの筐体開発を行っていたのは基本的にパネルメーカーが中心になります。そういった意味ではWEB屋さんがデジタルサイネージの筐体開発までされるというのは、これからのサイネージ業界のひとつの象徴かもしれませんね。
ビズライトさんはこれからショッピングセンターなどへの導入を考えているようですが、情報案内のツールは単に設置するだけでは、思ったように使ってもらえない、触ってもらえないという現実もありますので、ユーザーが使い易い「構え」=コミュニケーション設計も併せて提案することが必要になってくるでしょうね。
アメリカの流通大手ターゲットのインストアメディアを担当するChris Borekさんは「弊社の店頭での質問の9割は○○はあるの? ××はどこにあるのといった質問だ」と言っています。wayfindingのツールを入れて「これはどうやって使うの?」という質問が増えてしまっては意味がないですからね。ビズライトさんの端末は割りと直感的につかえるようになっていると思います。
Borek said that most of the thought that goes into messaging for the network revolves around catering to the guests needs and “getting in their heads.” He said the three purposes of the network are to “entertain, educate and merchandise.” Education was critically important of the three, Borek said, because “90 percent of questions asked in Target stores begin with ‘Where are the…’ or ‘Do you have…’”
(http://www.retailcustomerexperience.comより引用)
メイドイン北海道のサイネージということですが、コンテンツの開発ではリアクターさんが有名ですね。さっぽろ地下街で着せ替え風なインタラクティブのコンテンツ開発をされています。
北海道は結構実力のあるWEB開発の会社さんが多くて、国内オフショアのように活用されている事もあります。下手に中国などに発注するよりも気が利いていて、コストのリーズナブルなので東京のWEBインタグレーション事業をされている企業さんの利用も多いです。
デジタルサイネージに関しても、総務省北海道総合通信局が北海道におけるデジタルサイネージの実用モデルを話し合う「北海道におけるICTを活用した観光情報等提供モデルの調査検討会」の開催が記事になりましたよね。(日経BPより引用)実証実験も色々と行われるようなので、意外と北海道からデジタルサイネージの新しい動きが出てくるかもしれませんね。
以前北海道にある某空港運営会社さんから空港にサイネージを置くので「何か良いコンテンツはないでしょうか?」というざっくりとした質問をうけた事があるのですが「こんなのはどうでしょうか?」とざっくりと答えさせていただいたことがあります。
北海道の星、大泉洋さんが北海道の玄関口である空港で、観光情報やグルメの情報を案内するデジタルサイネージ。
単なる思いつきなんですが、デジタルサイネージは地域の情報発信と一緒に語られる事も多いですね。そこで、地域で情報発信力があるローカルタレントさんがキャラクターになって、メッセージを伝える方がユーザーの認知が高まるのではないでしょうか。ひとつのアイデアということで・・・
米国Digital Advertising Technologies社がOOH分野に参入
アドネットワークがデジタルサイネージの領域にも広がりをみせているようです。
サンフランシスコにあるDigital Advertising Technologies社は、彼らが提供する広告プラットフォーム”Planning and buying Portal”のEntourageが近いうちに、広告主に50万以上のスクリーンへのアクセスと、各画面の人口統計や心理グラフ的なデータを提供するという。
同社は、既に20社以上のネットワーク (スタジアムやアリーナのテレビや巨大スクリーンで展開しているSportsMedia; Applebee’s、Chili’s、TGI Fridayなどのカジュアルレストラン店舗内のスクリーンで動作するTargetCast、医療施設内の待機室で使われているHealium等)と契約を結んでいるという。
また、 Entourageの利用リストにはHealiumと同様のサービスを提供するWaiting Room Promotions; 通勤電車で見る画面の4Gmetro; キオスクや”e-concierges”を提供している InstrideAdsがある。
Entourageが参入していく市場には、すでに市場を確立しているAdcentricityやSeeSaw Networksだけでなく、新規参入したNeo Advertising社のBookingDoohなどもあるが、同社は、的確な消費者グループにリーチするために各画面の潜在的な分析作業に時間を費やしている広告主の獲得を目指しているようです。
同社マーケティングディレクターNikos Acuna氏は、”広告主がより確実にリーチできるようになるために、現在は各ネットワーク内のすべての画面をプロファイリングしている”とSCREENS.tvに語った後、”我々は近いうちに、ポータル上で50万人以上の画面検索を可能にする”と付け加えた。
Digital Advertising Technologies社社は、EngourageがIPTV、モバイルプラットフォームや巨大な屋外スクリーンだけでなく、屋内のデジタルサイネージをも含む全米の家庭外のデジタルメディアの代表になることを計画している。
先行するSeeSaw Networks以外にも新興のアドネットワークの拡張意欲は更に活発になってきているようです。その広大なネットワークを活用して「デジタルサイネージ」ならではの企画やプロモーションがどのように実現されるのか、期待したいところですね。
映画館広告(シネアド)最大手の豪 Val Morgan 社が、デジタルサイネージ・ネットワークを運用する Outpost Media 社を買収しました。
映画館のシネコン化に伴って大型ショッピングモール内に映画館が設けられることが増えており、リテールの現場との近接性から映画館での広告が再び注目されています。映画館のメディアとショッピングモールのメディアを連携させることでより効果的な広告が展開できそうです。
Outpost Media はオーストラリア全土 39カ所のショッピングモールに 320面のデジタルサイネージ・ネットワークを持っており、シネアド大手の Val Morgan による買収は納得できますね。Val Morgan は 1,600画面のシネマスクリーンに広告枠を持っており、300台の大型プラズマディスプレイをシネコンに導入する計画も発表しています。今後は Val Morgan Retail Media という新しいブランド名で展開します。
Val Morgan, the largest cinema advertising group in Australia, has acquired Outpost Media - the digital signage company that manages a network of more than 320 screens in 39 Shopping Malls across Australia.
(Val Morgan Acquires Outpost Media’s Mall Digital Signage より、一部引用)
トロントとオークヴィルに拠点を置く Whole Foods Market では、店内の場所ごとに最適なデジタルサイネージ端末とコンテンツを用意することで顧客を自然な形で購買へと導く計画を実行に移しました。
Planet-Tek 社の一連のデジタルサイネージ・ステーションとインタラクションポイントを入り口から製品の棚までのそれぞれの場所に設置するもので、入り口の大型スクリーンでは一般的なメッセージで注意を喚起し、通路端の中型ディスプレイではより具体的なプロモーションコンテンツでニーズを刺激し、棚に設置した小型モニターでは詳細な製品情報を提供することにより購買の決定を促すという具合です。
正しい場所に正しい情報を配置することで、デジタルサイネージの持つインパクトをより効果的に購買へと繋げられるような気がします。
Whole Foods Market stores in Toronto and Oakville have been installed with a new customer journey solution using digital signage from local provider Planet-Tek Systems.
(Whole Foods Market Install Digital Signage Across Customer Journey より、一部引用)
また、Planet-Tek 社は5年間のパートナー契約により Whole Foods Market の広告枠を販売も行うそうです。
欧米ではデジタルサイネージ・ネットワークの M&A(合併・買収)のニュースをよく耳にするようになりましたが、アメリカのガソリンスタンド・ネットワークとリテール・デジタルサイネージのネットワークが合併を発表しました。
ガソリンスタンド向けデジタルサイネージ・ネットワークを運営する Fuelcast とリテール向けデジタルサイネージ・ネットワークの Bhootan との合併により、Outcast という新会社が誕生します。Outcast のネットワークは 900カ所以上に及び、約 6,000台の液晶モニターを通して毎月 2,500万人の消費者に高品質の音声付きターゲット広告を掲出することができます。Outcast では、Shell、ConocoPhillips、Holiday Superstations、Walgreens、Sears、Kmart、Albertsons、Stop N’ Shop といった企業とパートナーシップを結んでいるということです。
Fuelcast, operator of an at-the-pump digital network, and Bhootan, a leading digital out of home media company in the retail sector, announced their merger to form Outcast. With a monthly reach of over 25 million consumers in more than 900 locations, Outcast delivers high-quality programming and targeted advertising to nearly 6,000 digital LCD screens with rich audio in high-traffic locations.
(Merger creates massive at-the-pump digital network より、一部引用)
9月より連載させていただいている日経BP社 Tech-On! コラム『世界のアンビエント・ディスプレイ』ですが、第3回の『ディスプレイ技術がショッピング体験を激変させる』と題した記事が公開されました。
欧米やアジアの事例をご紹介しながら、リテール(小売店)の空間がデジタルサイネージを中心とした技術によって大きく変わろうとしている様子をお伝えしています。

過去2回の記事も含め、こちらからご覧いただけます。
IT 産業をテコに急成長を続けるインドでは、デジタルサイネージの導入も活発に進んでいます。
2007年のインドのリテール・デジタルサイネージ市場は約 5,000万ドルで、前年と比べて 50%の成長を示しましたが、2008年も引き続き 50%の成長となる見込みだということです。
私自身がインドで取材した中でも、創業1年ですでに2,500カ所以上にネットワークを広げている会社などがあり、成長の勢いはものすごいです。
Spending on retail digital signage in India has grown 50% in 2007, to almost $50M. The figures include space not only in malls now but also on Store TV, cinema theatres, departmental stores and supermarkets.
“Retail media, has witnessed 300 million spends in supermarkets alone,” said GroupM COO South Asia Vikram Sakhuja. According to the advertising industry they are expecting further 50% growth in 2008.