Page 1 of 212»

「レポート∩アメリカ」アーカイブ(デジタルサイネージ総研ブログ)


インストア・デジタルサイネージの普及のカギとは?

2008-11-28 :, , , , , , : DSI : 1,121 views

アメリカでは金融機関や OOH 広告、ファストフードなどの接客分野でデジタルサイネージの受容が進み、不況にも関わらずデジタルサイネージ業界は急成長の軌道に乗り始めています。その一方でインストアメディアとしての普及はなかなかスムーズに行っていないようです。

ここではその理由と、普及のカギとなるポイントについて述べますが、結論から言うと他の新技術との統合がデジタルサイネージの将来にとって重要だということです。

まず北米の市場規模ですが、予測にはかなりのバラツキがあり、だいたい 2011年に 20億〜25億ドル(約2,000〜2,500億円)となっています。これはハードウェアから見た市場規模で、15万カ所に 90万台程度のスクリーンが設置された場合の計算になります。実際にはこれらのスクリーンすべてにコンテンツが必要で、多くは広告を流すことになるでしょう。2011年までに最高 35億〜40億ドル(約3,000〜4,500億円)の広告市場になると予測されており、北米のデジタルサイネージ市場は 2011年までに全体で 55億〜65億ドル(約5,500〜6,500億円)になる見込みです。

一方、リテールへのデジタルサイネージの普及は予想外に遅れています。理由のひとつはコストですが、それ以外にも以下のような要因があるものと考えられます。

  • 戦略の欠如:デジタルサイネージネットワークで実現できることとできないことを理解している小売業者は少なく、明確な目標やゴールの設定を妨げている。多くは、成功/失敗の定義ができない、ブランドポジショニングの検討不足、適切なテストと効果測定の欠如、といった失敗に繋がってしまう。
  • 責任者の不在:ネットワークの運用はリソースを必要とする。コンテンツの供給、スケジュール管理、店内への配置などを管理してネットワークを運用することがマネージメントチームの課題となる。
  • 店内の他のエリアとの統合ができない:店内の様々な施策とのコーディネートがデジタルサイネージネットワークの成功には必要である。ビジュアル・マーチャンダイジング、インターネット、カタログ販売などのプラットフォーム間の連携がひとつ、それを実行するスタッフを見つけることがもうひとつの課題となる。
  • コンテンツプランニングの不在:リテールの場合によくある失敗はコンテンツプラインニングと予算の欠如で、例えば誰がコンテンツをつくるのか、どの程度の頻度で更新するのか、第3社の広告は許容するのか、許容するなら誰が監視し、誰が広告を販売し、いくらで販売するのか、といったことを決める必要がある。
  • 一貫性を欠いた広告効果測定:デジタルサイネージの広告効果測定は、従来通りのリーチとフリークェンシーに落ち着くことはない。リーチとフリークェンシー、アウェアネスといった従来の指標も必要だが、新たにスクリーン毎、ゾーン毎、店舗毎のリアルタイムデータも必要で、これによって広告の最適化を行う。

厳しい経済状況にも関わらず、一部の小売業者ではインストア・デジタルサイネージを戦略的決断として捉え、状況に関係なく実行する必要があると考えています。

近い将来、デジタルサイネージはほかの様々な顧客コミュニケーションのプラットフォームとシームレスに統合され、顧客向けメッセージのパーソナライズ化に対応していく必要があるでしょう。こうしたプラットフォームにはインターネットのほか、携帯端末やセルフサービスも含まれます。プラットフォームを超えたメッセージのコーディネートと統合により一貫したブランドコミュニケーションを行うことで、顧客体験を向上させ、ブランドロイヤリティやセールスの向上に繋げることが可能になります。

Eコマースの成長によって、店舗での購買行動に与える影響もますます増大しています。消費者の多くは事前にオンラインで情報を検索するため、自動車の購入者の 72%はショールームに来る前に買いたい車種とその値段を決めているそうです。

セルフサービスも重要性を増している技術です。デジタルサイネージを使って、セルフレジの待ち時間に様々な情報を提供し、顧客を引きつけることが可能です。

デジタルサイネージから携帯端末にセール情報やクーポンをダウンロードしたり、逆に携帯からメッセージを投稿することも可能になってきています。

こうした様々な顧客向けの技術は今後も発達し、買い物客のショッピング体験に大きなインパクトを与えるでしょう。重要なのは、消費者の行動に影響を与える関連性の高いメッセージをいかにして届けるかということで、様々な技術をうまく統合することがポテンシャルを引き出す上で重要なカギとなるはずです。

In summary, customer-facing technologies will continue to evolve and impact the retail customer shopping experience. To execute these platforms successfully requires a lot of planning and coordination at many levels. As these technologies continue to merge, an understanding of how to deliver relevant messages to influence consumer behavior is required to realize their potential. As our experience with these newer technologies increases, so will the resulting impact on the customer.

CHALLENGES FACING RETAIL ADOPTION OF DIGITAL SIGNAGE; LEVERAGING EMERGING IN-STORE TECHNOLOGIES WILL HELP より、一部引用)

コメント(0)
コメントする

米コンビニ調査でデジタルサイネージにより売上げが 26〜88% 増加

2008-09-26 :, , , , , , , , , : DSI : 1,503 views

アメリカのコンビニを対象にした初の大規模な調査により、デジタルサイネージの有効性を示す強力なデータが得られました。

アメリカ東海岸を中心に 400店舗のコンビニにデジタルサイネージのネットワークを持つ Digital Promo network (DPN) が1年間をかけて行った調査によると、デジタルサイネージによる広告を流した場合の当該製品の売り上げは平均で 26%、最大の効果を示したカテゴリーでは 88%の上昇を記録しました。また販売数量も平均 18%上昇しました。

今回の調査は複数カテゴリーの商品に対して網羅的に実施されたもので、デジタルサイネージの配信記録と POS レジのデータを照合する方式で行われました。デジタルサイネージの設置された 240店舗とデジタルサイネージのない 140の比較対象店舗のデータが集計されており、デジタルサイネージの効果測定調査として十分な信頼性のあるデータが公開されたのは今回が初めてだと考えられます。

長く待ち望まれていたデータがついに公開されたという感じですね。これでデジタルサイネージの導入にも弾みがつくのではないでしょうか。

なおこの調査に関しては、カテゴリーごとの詳細なデータや具体的な調査方法なども公開される予定で、DPN では10月4日から開催される NACS Show までに公開するとしています。

Digital Promo network DPN today announced the preliminary results from a 1-year study of Point-of-Sale POS sales data collected from their 400-store C-Store centric network, which includes 240 stores equipped with networked digital screens and 140 control stores. The network reaches major and minor DMAs on the east coast. The results measured for advertised products across multiple categories, showed sales increases of up to 88%. When averaged, advertised product dollar sales rose 26% while product volume increased 18%.

Advertising on Digital Signs in Convenience Stores Shows a Sales Lift of up to 88% より、一部引用)

コメント(0)
コメントする

テレビ衰退の真の原因は?:米ニールセンが TV、インターネット、モバイルの3つを比較した調査データを発表

2008-07-10 :, , , , : DSI : 618 views

インターネットのおかげで人々がテレビを見なくなっていると言われていますが、アメリカでのこの調査結果を見る限り、それほど単純な話でもないようです。

米ニールセンによると、2008年5月の家庭におけるテレビ視聴時間は1年前より4%増えて 127時間15分だったそうです。一方、インターネットの利用時間は9%伸びて 26分26秒でした。伸び率ではインターネットの方が上回っているものの、テレビの視聴時間も増えているんですね。

中でもテレビをいったん録画してから見るケース(Watching Timeshifted TV)が56%も伸びているのが目立ちますが、今のところはまだテレビ視聴全体の5%にも満たない時間(5分50秒)です。

それでは、テレビの広告効果が薄れてきていると言われる原因は一体どこにあるのでしょうか。視聴時間が伸びているのに広告効果が落ちているというのは、メディアとしての影響力そのものが低下しているということなのかも知れません。

nielsen three screen time spent watching per user may 2008

Screen time of the average American continues to increase, with TV users watching more TV than ever before (127 hrs, 15 min per month), while also spending 9% more time using the internet (26 hrs, 26 min per month) than last year, according to the Nielsen Company.

Nielsen Reports on TV, Internet and Mobile Usage among Americans より、一部引用)

コメント(0)
コメントする

フィラデルフィア EXPO「CONTENTS DAY」のセミナー詳細(取材依頼も受付中)

2008-07-03 :, , , , , , , , , : DSI : 248 views

いま世界の流れはコンテンツに向かっています。

9月16〜18日まで開催されるフィラデルフィア EXPO(Digital Signage EXPO / East 2008)の初日は、コンテンツに関するセミナーだけに充てられています。

今回はそのセミナー内容の詳細をお伝えします。

なお、取材依頼も受け付けていますので、デジタルサイネージ総研に取材してきてほしいというご要望があれば7月20日までにご連絡ください(info@digitalsignage.co.jp まで)。

タイムテーブル:

08h - 09h|Continental Breakfast and Networking
09h - 10h|Live Response Session: Creating and Interpreting a Digital Signage Creative Brief
10h - 11h|Managing the Content Mayhem
11h - 12h|Stretching the Dollar: How to Keep Content Fresh on a Budget
12h - 13h|Lunch and Networking
13h - 14h|Managing the Content Development Process: Inception to Delivery
14h - 15h|Changing the Landscape of Content Development: A Hollywood Perspective
15h - 16h|Transcoding: Multi-channel Content Requirements

セミナー内容の詳細は以下の通りです(翻訳)。

09h - 10h:効果的なデジタルサイネージコンテンツの制作についてのパネルセッション
効果的なデジタルサイネージコンテンツのクリエイティブとはどんなものでしょうか?業界のトップクリエイティブが語ります。トップクリエイターたちによるライブプレゼンテーションで学ぶことができます。

10h - 11h:コンテンツ騒動を管理する
デジタルサイネージには大いに期待が持てるとはいえ、コンテンツ管理は複雑です。大規模コンテンツの管理について、知っておくべきこと、なすべきことをお話しします。

11h - 12h:節約術〜予算内でコンテンツをフレッシュに保つ方法
問題です:あなたはうまいコンテンツ戦略を考えなくてはなりません、が、予算はありません。さて、どうしますか?あなたのメディアの寿命を延ばすための、ダイナミックで創造的な方法を探ってみましょう。

13h - 14h:コンテンツ制作のプロセス〜配信開始まで
コンテンツのプロセス管理は困難なものです。Tips やテクニック、ツールなど、制作プロセスを単純化するためにすぐに使えるノウハウをお伝えします。

14h - 15h:コンテンツ制作革命〜ハリウッドの展望
コミュニケーション技術によって世界中のクリエイティブな才能や人材にアクセスすることが可能になりました。こうした「バーチャルな」制作コミュニティがハリウッドの様相をいかに変えつつあるか、そしてそのトレンドをデジタルサイネージの分野に活かす方法についてお話しします。

15h - 16h:変換技術〜マルチチャンネルコンテンツの要件
一度制作したコンテンツが放送、インターネット、モバイル、デジタルサイネージなどの様々な解像度できちんと再生されるようにするためには、動画変換とワークフローへの配慮が欠かせません。コンテンツ制作の効率を上げるためのコツと技術についてお話しします。

原文はこちら(Event Schedule)です。

コメント(0)
コメントする

Digital Signage Expo 報道特設サイト - Tech-On!

2008-03-11 :, , , , , , , , , , , : DSI : 417 views

日経BP社の、技術者を応援するサイト Tech-On! 内に、現地で取材協力させていただいた Digital Signage Expo 報道特設サイトが設けられ、ラスベガス EXPO に関する一連の記事がアップロードされています。

さすがに、めぼしいところはほとんど押さえてあります。素晴らしい記事ですのでぜひご覧ください(記事の閲覧には無料の会員登録が必要かも知れません)。

Digital Signage Expo 報道特設サイト - Tech-On!

Digital Signage Expo 報道特設サイトへ

コメント(0)
コメントする

デジタルサイネージ EXPO 2008 in Las Vegas 現地より

2008-02-28 :, , , , , , , , , : DSI : 2,532 views

ただいま朝の6時20分。ラスベガスの空港で帰国便の搭乗を待っています。

せっかくなので、現地にいるうちにデジタルサイネージ EXPO のリポートをしてみたいと思います。

今回の EXPO では、面白いハードウェアもいくつかあったのですが、その中でもけっこうインパクトがあったのがこの製品です(写真参照)。
透明なシリンダーに高精細な映像が浮かんでいるように見えます。立体映像ではないのでホログラムのようなものではないのですが、透明なところに絵が浮かぶというのはやはりインパクトがあり、ついつい近くに寄って見入ってしまいます。

また、今回はソフトウェア、ハードウェアともに、カナダの会社が多いのが目立ちました。デジタルサイネージ業界ではアメリカ企業よりもカナダ企業の方が断然多いんだそうです。理由はなぜだかよくわからないそうです。

ほかにもいろいろと面白い製品があったので、順次レポートしていきたいと思います。

ca330017.JPGca330016.JPG

コメント(0)
コメントする

米 NRF(National Retail Federation) 2008 でも目玉はデジタルサイネージ!?

2008-01-26 :, , , , , , , : DSI : 326 views

世界最大の小売業向けのテクノロジーの展示会「NRF(National Retail Federation)」のリポートです。今年は NFR でも一気にデジタルサイネージのブーム到来という状況のようです。デジタルサイネージ市場はますます活発化する傾向にあるようですね。

NYにはNRF(National Retail Federation)のイベントで来ています。世界最大の小売業向けのテクノロジーの展示会&セミナー。
(中略)
今年の流行はずばり「Digital Signage(デジタル・サイネージ)」です。簡単に説明すると、お店などに大型のフラットパネルのディスプレイを設置して、お客さん向けに情報提供をするもの。これまでは単純にビデオを流していましたが、このソリューションで主には次の特徴があります。

・ネットワークでつながっている
・数多くのディスプレイが接続されている
・中央制御でコンテンツを状況に応じて流す
・必ずしもすべてが同じ内容ではなく、地域や時間、売り場によって内容を変える
・時間やコンテンツを中央で設定して自動的にネットを通じて配信される
・静止画だけでなく動画も可能

この技術はすでに数年前にアメリカの全国チェーンの衣料品販売店で使われていた実績がありますが、ここに来てネットワークがブロードバンド化し、またディスプレイの値段が劇的に下がったことにより普及の兆しが出てきました。この写真で言うと、上がお店に出すディスプレイで、下に制御の情報が出ています。

同じ衣料品小売りでもアメリカは広く、更に時差があります。冬でも暑い地域もあれば夏でも寒い地域がある。そういった地域や時間差の状況を考えて、コンピューターに配信する衣料品の宣伝となるコンテンツを登録すると、自動的にネットにつながっているディスプレイに配信されていく仕組みです。

また日本ではコンビニのレジがお客さんに向かってレジ待ち時間に広告などの情報をディスプレイしていますが、あれもその一種です。そういう意味では日本は小型分野では最先端と言えるでしょう。

今年のNRFでは至る所にこのソリューションが展示されていました。また特徴はイタラクティブ、つまりタッチパネルになっていて、顧客が自分の欲しい情報を得ることが出来る技術や、IP電話やカメラと連動してコールセンターにつながり、専門家と商品の相談などをすることが出来る双方向技術も使われています。

2008年のNRFはDigital Singage:ワイン好きの出張記

コメント(0)
コメントする