日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
デジタルサイネージにとっても「エコ」は重要なキーワードです。
紙のポスターを減らせば森林資源を節約できますが、代わりに電気を消費するため、トータルで見るとどっちがエコなのか?という議論はあるでしょう(イギリスでの調査結果)。将来的には電子ペーパーのようなほとんど電力を消費しない形のデジタルサイネージが広まっていくに違いありません。
駅中での電子ペーパーの実証実験は 2005年頃から行われています(日立製作所の電子ペーパーを使用)が、今回の実証試験では、ブリヂストンが開発したカラーとモノクロのA3サイズの電子ペーパーを使用します。電子ペーパーにはいくつかの方式がありますが、ブリジストンのものは独自開発の電子粉流体方式です。配信には携帯の高速通信網を使用しています。
毎日新聞社とブリヂストンは19日、省エネで環境に優しい電子ペーパーを使ってニュースと広告掲示を行う新たな電子屋外広告(デジタルサイネージ)の共同実証試験を始めた。東京都交通局の協力を得て、都営浅草線の新橋駅構内と、都営新宿線の新宿三丁目駅コンコースの2カ所に設置。09年3月末までの間、広告視認効果などのデータを蓄積し、新たな広告媒体としての可能性を探る。
(電子屋外広告:共同実証試験始める ブリヂストンと毎日 - 毎日jp(毎日新聞) より、一部引用)
3Dのデジタルサイネージが JR 品川駅に登場しました。機材としては、Philips社製の42インチ3Dディスプレイとメモリプレイヤーというセッティングです。
コンテンツはテレビCMを3Dに変換したものと、新たに制作した3DCGとの組み合わせだそうですが、2D→3D変換は1分間で30万円だそうです。
実証実験ということで効果測定もしていると思いますが、3Dにすることでどういう違いが出てくるのか楽しみですね。とりあえず見に行ってみたいと思います。
日商エレクトロニクスとアサヒ飲料は2008年8月19日,JR品川駅の中央改札構内で,3次元(3D)映像を裸眼で見ることができる3Dディスプレイを利用したデジタル・サイネージの実験を開始した。8月25日まで1週間続けるという。
(JR品川駅で3Dデジタル・サイネージ実験 - FPD International - Tech-On! より、一部引用)
JR東日本が7月14日から行っている東京駅八重洲南口コンコースでの実証実験が海外メディアにも取り上げられています。
この実験では動画は用いず、静止画のみを1分間ごとに切り替えて表示しています。また、配信ネットワークにはイー・モバイルの HSDPA 携帯電話網と無線LANを組み合わせています。
表示する広告の意匠や配信スケジュール、動作監視などの情報を、携帯電話網を通じて配信している点だ。これまでのデジタルポスターは有線ネットワークを通 じて情報を配信しており、設置にあたっては「工事を含めて約2000万円のコストがかかった」とJR東日本旅客鉄道 事業創造本部の原口壮裕氏。携帯電話網を利用することで、このコストが不要になるとともに、設置場所の自由度が増すという。また、携帯電話網を通じて情報 を配信するのを1本の柱のみとし、残りの4本の柱向けには無線LANを通じて配信することで通信コストの削減を図っている。
駅(地下鉄)でのデジタルサイネージは世界各地で導入が始まっており、広告主からの評価も非常に高いそうです。駅のポスターのようにすでにビジネスモデルが確立している広告媒体については、デジタル化もスムーズに進むと言えそうです。
また駅の通路などでは人が立ち止まってしまうと困る場合が多いため、はじめは静止画のみを流すのですが、その後次第にアニメーションが増えて行って最終的には動画になる傾向があるそうです。
Metro digital signage applications are popping up all over the world - and in each case they are proving to be extremely popular with advertisers. It is interesting that many start with ’stills’ only - usually on the basis that they do not want people stopping or getting distracted by the video images. Over time however most applications slowly allow more and more animation, until ulitmately they become completely animated.
(aka.tv - East Japan Railway Tests 65″ Digital Signage In Concourses より、一部引用)
JR東日本のこれまでの実証実験では実験終了後も引き続き運用が行われているケースが多いため、今回もそのまま定着するのではないか、とコメントされていますね。私もそう思います。今後はJRだけでなく、地下鉄にももっと導入されていくでしょう。ロンドンの地下鉄みたいになったら単純にかっこいいですよね。
以前にもご紹介したリクルートの「コマーシャライザー」ですが、東京駅で実証実験中です。
当然ながら広告効果の測定も行われていますが、音と映像に加えて香りも発生させているようです。機材やシステムなど、デジタルサイネージの仕組み自体はNTTコミュニケーションズが設置し、メディアテクノロジーラボ(MTL)が動画コンテンツを提供することで、「香るデジタルサイネージ」と「コマーシャライザー」のコラボが実現したようです。
ディスプレイの上には定点カメラが取り付けられており、端末利用者の年齢や性別、画面を見た時間などを測定する。クーポンの取得数や利用数などのデータと 合わせて、デジタルサイネージの広告効果を検証する。端末は、朝、昼、夜の時間帯ごとに柑橘系などの香りが出る仕組みとなっている。人間の嗅覚に訴えかけ る広告としてどれだけの集客効果が見込めるかも調べている。
(中略)
実証実験で使っている20秒程度の動画広告をFlashベースで作る場合、「通常は安くても1動画当たり6万円ほどのコストが掛かる」(永田氏)。コマーシャライザーを使えば、動画作成のコストを限りなく0に抑えられる。
(中略)
「デジタルサイネージ事業の売り上げはまだ立っておらず、今は実証実験の段階。今回の取り組みで顧客を店舗に誘導するという価値を提供できれば、利益も生み出せる」と展望を語る。
(デジタルサイネージ最前線:八重洲に巨大電子看板が出現 動画と香りで道行く人を顧客に - ITmedia エンタープライズ より一部引)
ウェブ向けのコンテンツの中には、ちょっと手を加えるだけでデジタルサイネージのコンテンツになりそうなものがいろいろとありますね。しかも、ウェブサイトで見せるよりも現場で見せた方が効果的なものがたくさんありそうです。というわけで、このような試みは今後も増えて行くだろうと思います。
本日7月18日から8月1日まで、
東京駅の八重洲地下街で、
簡単動画作成ツール『コマーシャライザー』で作成した
動画CMを配信する実験を行います。八重洲地下街「美味しく、夏ごはん。」キャンペーンに
参加しているレストランやカフェの動画CMが放映されます。
動画CMはコマーシャライザーサイトでもご覧いただけます。(『コマーシャライザー』動画CM配信実験@八重洲地下街(~8/1) : Media Technology Labs (MTL) : メディアテクノロジーラボ ブログ より一部引用)
ロンドンでは比較的早い時期から地下鉄(Underground)へのデジタルサイネージの大量導入が進んだこともあり、連続する複数の画面を上手に使った面白いコンテンツの事例がいろいろ登場しています。
その中から2つほどご紹介します。制作はともに Grand Visual 社。
まずはこちら。階段を駆け上がって行くロッキーの一生懸命な姿がいい感じです。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=oy1QVTeVI_Y]
もうひとつはこちらです。どちらのコンテンツも、エスカレーター脇というロケーションをうまく利用しているのが特徴ですが、賢いなと思うのは、ひとつの映像を時間差で流すことにより、まるで連続した映像であるかのように見せているところです。余分な制作費をかけずに連続的なコンテンツをつくり出すことができる点がワザありな感じです。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=sxSSampJGQc]
Tube の愛称で親しまれているロンドンの地下鉄で広告媒体のデジタル化が進んでいます。
これは 2006年5月に CBS Outdoor(前 Viacom Outdoor)との間に締結した 8.5年の独占契約に基づくもので、2012年のオリンピック開催を睨んで地下鉄の広告システムに 5,000万ポンドを超える投資を行うプログラムの一環です。
5,000万ポンドというと100億円以上ですが、ロンドン地下鉄には275の駅があるのでこれくらいの金額になるのでしょうか。それにしても途方もない投資額です。
The London Underground contract, the largest of its kind in the world will run for 8.5 years and includes management and maintenance of all advertising locations across London’s Tube network - consisting of 33,000 poster sites at 275 London Underground stations, as well as 88,000 panels inside Tube trains. The Victoria Coach Station contract includes advertising rights at what is the busiest station in the UK.
In what will be a legacy-project for London in the run-up to the 2012 Olympics, Viacom Outdoor will now launch a substantial programme of investment in the Tube environment, enhancing the experience of Londoners on the move and creating a world-class advertising estate.
The investment programme, in excess of £50m, will include a range of new digital technologies, including the roll out of Digital Escalator Panels already at Tottenham Court Road station as well as digital cross-track projection.
その CBS Outdoor が発表した地下鉄駅のイメージ映像がこちら。確かにカッコいいです。
実際、すでにエスカレーター脇のポスター枠のデジタル化が進んでいます。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=IrjsR6fdGxo]
デジタル化される以前から、ロンドンの地下鉄ではエスカレーター脇にポスターが並んでいました。こんな感じです。
NY の映像集団 Tronic が制作した映像がカッコいいです。
この YouTube ビデオは JFK 国際空港の映像で水平5連ですが、8連のパネルもあるとか。ちなみにパネルはサムスン製らしいです。ほかにも Times Square や London、Los Angels、全米の地下鉄構内でも流されたそうです。
[youtube:http://jp.youtube.com/watch?v=nfZxD6LBX_E&ap=%2526fmt%3D18]