日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
アメリカのコンビニを対象にした初の大規模な調査により、デジタルサイネージの有効性を示す強力なデータが得られました。
アメリカ東海岸を中心に 400店舗のコンビニにデジタルサイネージのネットワークを持つ Digital Promo network (DPN) が1年間をかけて行った調査によると、デジタルサイネージによる広告を流した場合の当該製品の売り上げは平均で 26%、最大の効果を示したカテゴリーでは 88%の上昇を記録しました。また販売数量も平均 18%上昇しました。
今回の調査は複数カテゴリーの商品に対して網羅的に実施されたもので、デジタルサイネージの配信記録と POS レジのデータを照合する方式で行われました。デジタルサイネージの設置された 240店舗とデジタルサイネージのない 140の比較対象店舗のデータが集計されており、デジタルサイネージの効果測定調査として十分な信頼性のあるデータが公開されたのは今回が初めてだと考えられます。
長く待ち望まれていたデータがついに公開されたという感じですね。これでデジタルサイネージの導入にも弾みがつくのではないでしょうか。
なおこの調査に関しては、カテゴリーごとの詳細なデータや具体的な調査方法なども公開される予定で、DPN では10月4日から開催される NACS Show までに公開するとしています。
Digital Promo network DPN today announced the preliminary results from a 1-year study of Point-of-Sale POS sales data collected from their 400-store C-Store centric network, which includes 240 stores equipped with networked digital screens and 140 control stores. The network reaches major and minor DMAs on the east coast. The results measured for advertised products across multiple categories, showed sales increases of up to 88%. When averaged, advertised product dollar sales rose 26% while product volume increased 18%.
(Advertising on Digital Signs in Convenience Stores Shows a Sales Lift of up to 88% より、一部引用)
ニールセンがついに家以外の場所での視聴率データを発表しました。今後はオフィスやフィットネスクラブ、ホテル、バーなどでの毎日のTV視聴率が提供されるようです。
7月のデータとしては、Fox の『House』と ESPNの『Home Run Derby』が最高の 570,000 ポイントを記録し、スポーツ競技場の区分では NBC が放送した北京オリンピック開会式の視聴者数が 110万人に達したそうです。
現在のところ 2,500箇所での観測に基づく数値でしかありませんが、今後重要性が増すことが見込まれる分野だけに、ニールセンでは年内にこのサービスを増強する計画です。
デジタルサイネージ業界では家以外の場所でのメディア消費の増加が主張されてきたわけですが、その実態が数値で明らかにされることで、ようやくメディア企業や広告主に対しても説得力のある主張となりえます。
デジタルサイネージをはじめとして、OOH メディアにとっての追い風になりそうですね。
Nielsen has released its first national TV ratings of television viewing outside of the home. Together with audience measurement partner Integrated Media Measurement, the new daily reports cover audiences in locations such as offices, fitness clubs, hotels and bars.
(aka.tv - Nielsen Provides First Ever Out-Of-Home Viewing Figures より、一部引用)
「続きはWebで」というテレビCMも当たり前になりましたね。CMで関心を持ってもらい、詳細はネットで検索してもらうというスタイルが、インターネットの普及によって可能になりました。
では、これをデジタルサイネージに応用するとどのようなコンテンツができるでしょうか?今回はそんなコンテンツを提案してみたいと思います。
テレビCMで「続きはWebで」と表示して視聴者に検索行動を促し、キャンペーンサイトへと誘導する手法を電通とヤフーが進化させた。Yahoo! JAPANで検索すると、検索結果にそのまま商品動画などを表示することができる。
(「続きはWebで」が進化した! 電通とヤフーがYahoo!の検索結果にダイレクトに商品動画を表示するサービスを開発:MarkeZine より、一部引用)
デジタルサイネージの場合は「続きは(webではなくて)携帯で」となるでしょう。なぜなら家の外で使えるインターネット端末といえば携帯電話だからです。
実際のところ、携帯電話での情報検索について調べた調査によると、広告を見て気になった情報を携帯で調べるという行動は、すでにある程度一般化しているようです。
「携帯サイト・デイリーユーザー」の70%以上が、テレビや新聞、雑誌などの広告を見聞きして携帯サイトにアクセスした経験があると回答。広告を見聞きして気になった商品について調べる際、パソコンだけでなく、携帯電話も積極的に利用していることが明らかになった。
デジタルサイネージでは一般に、じっくりと画面を見てもらうことは難しいのが現状ですが、短時間で情報を伝え切るというのもまた至難の業でしょう。そこで、短時間のデジタルサイネージで興味を持ってもらったら「続きは携帯で」ということで RFID や Bluetooth を使ってピッと情報を持って行ってもらうのがよさそうです。
歩きながらでも、気になった情報があれば携帯でピッと取ることができるので、あとからゆっくり見てもらうことが可能です。また携帯からアクセスする先のサーバーでログを取れば、広告効果の測定も簡単です。現在は携帯電話からアクセスした人の属性を取得することはできませんが、近い将来には個人情報と切り離したマーケティングデータが利用できるようになると思われます。そうした情報を蓄積して解析すれば、どのモニターがどういう属性の人に見られているかを継続的にモニターし、把握することが可能になるでしょう。カメラを使って外見から属性を推測する以外にも、いろいろと方法はありそうです。
デジタルサイネージ総研では、ほかにもいろいろなコンテンツのアイディアを提供することが可能です。コンテンツでお困りでしたらご相談下さい。
店舗内におけるデジタルサイネージの有効性に関する調査結果です。
オーストラリアの薬局チェーンで、2つの製品に関して、デジタルサイネージによるプロモーションのみを行った店舗となにも行わなかった店舗での売り上げを比較した結果、20%の売り上げ増加が見られたそうです。この調査は2ヶ月間に渡って4つの店舗で行われ、顧客が実際にデジタルサイネージの広告を見て影響を受けていることが明らかになったということです。
なにも宣伝をしないよりはデジタルサイネージで宣伝した方が商品が売れた、ということですね。気になるのは広告にかかった費用と売り上げの増加によってもたらされた利益との差額ですが、デジタルサイネージの場合、同じ広告をたくさんの画面に出せば費用対効果はよくなるでしょう。いずれにしても、売り場で広告を流すことはその製品の売り上げにダイレクトに影響するということです。
またこうした調査の際には、「宣伝した製品と同一カテゴリーにある競合製品の売り上げはどう変わったか」についても同時に調べた方がよさそうです。単に同一カテゴリー内での売れ筋が変わっただけなのか、売り上げの純増があったのかを知るために不可欠なデータですし、店舗全体の売り上げ増加にも貢献したのかどうかがわかります。
SYDNEY, Australia — PDM and Sigma announced research results demonstrating the effectiveness of the Wellbeing in-store out-of-home digital media network. The research shows a sales increase of up to 20 percent against comparable stores who do not display the digital media advertising.
(Measurement & Analysis | Digital signage provides 20 percent sales increase for PDM より、一部引用)
リテール系のデジタルサイネージでは最も有名な事例のひとつであるウォルマートのインストアTVですが、近く「ウォルマート・スマートネットワーク」と呼ばれる新システムを導入するそうです。
詳細は未発表ですが、関係者の話として、これまでよりもアイレベル(目線の高さ)に近い位置にモニターを移動すること、インタラクティブな「バーチャルアシスタント」による商品情報の検索やお薦め商品の紹介機能の追加などが明らかにされています。
こうした動きの背景にあるリテール系デジタルサイネージの現在のトレンドを挙げてみましょう。
最後に、第1世代のウォルマートTVに関する金銭面の情報をまとめておきます。
ウォルマートのインストアTVは2005年に仏トムソンに買収された PRN(Premier Retail Networks)社が提供していますが、2003年のウォルマートTVからの収入は 6,100万ドルであり、ウォルマート側から運用費として支払われた3,900万ドルを合わせると PRN のビジネスの 89%をウォルマート関連が占めていました。現在の PRN の収入は BestBuy や Costco などに提供しているネットワークを合わせて 2億5,000万ドル程度と見られ、そのうち 1億〜1.5億ドルがウォルマートTVからの広告収入であると推定されています。
一方、昨年の米国のTV広告費は640億ドルに上っており、1億3,000万人/週というウォルマート店舗の来客数を考えれば、未だそのポテンシャルのごく一部しか活用できていない状況だと言えます。最大の課題は広告効果の証明であり、Nielsen 社が6月に開始したインストアメディアの効果測定サービス PRISM をウォルマート社も採用します。
とはいえ、インストアメディアによる広告収入の伸びが期待したほどではなかったとしても、ウォルマート社にとっては大きなメリットがあります。ウォルマート社は広告収入の8%を PRN 社にマージンとして支払う一方で、100万人を超える同社の従業員とウォルマートTVを使ったバーチャル会議を行うことができます。こうした企業内ネットワークをタダで手に入れた上、広告収入も得られるというわけです。もちろん、こうしたサプライヤー側にだけ費用負担を押し付けるような形での事業展開はデジタルサイネージの発展にとって望ましくないという意見もあります。
Despite growing talk about and investment in shopper marketing in recent years, relatively little money has flowed into in-store media. Now, Wal-Mart Stores is looking to change that as it readies a second-generation in-store digital TV and signage network.
(Wal-Mart Preps Next Phase of In-Store TV - Advertising Age - News より一部引用)
アメリカの視聴率調査最大手であるニールセン社は、13億ドルの米OOHビデオ市場を睨んで、標準月間視聴率の提供を開始すると発表しました。同社はすでに Ideacast に対しサービスの提供を行っているほか、Gas Station TV、Arena Media Networks、CBS Outernet などネットワーク各社と契約を締結しているそうです。
Setting its sights on the burgeoning, $1.3 billion out-of-home video industry, Nielsen is close to announcing a new service that will deliver standardized monthly audience metrics for OOH video networks.
Nielsen has already issued its first report for Ideacast’s health club network. Sources confirmed other networks have also signed up for the service, among them Gas Station TV, Arena Media Networks and CBS Outernet.
これまでは個別に行われていた視聴率調査ですが、標準化されたデータが提供されることで、広告主がメディアを正しく評価できるようになると期待されています。メディアに広告効果の指標が付くことにより、デジタルサイネージによる広告ビジネスの土台が整いつつあります。
ニールセンのこうした動きの一方で、業界団体のひとつである OVAB(Out-of-Home Video Advertising Bureau)陣営も各社と協力して視聴率測定の標準化に取り組んできており、この夏に標準となる指標を発表する予定です。
日本国内でもやはり指標の標準化の取り組みが行われており、デジタルサイネージコンソーシアム内で議論が行われています。こちらは 2008年度内の公表を目指して活動中です。
以前にもご紹介したリクルートの「コマーシャライザー」ですが、東京駅で実証実験中です。
当然ながら広告効果の測定も行われていますが、音と映像に加えて香りも発生させているようです。機材やシステムなど、デジタルサイネージの仕組み自体はNTTコミュニケーションズが設置し、メディアテクノロジーラボ(MTL)が動画コンテンツを提供することで、「香るデジタルサイネージ」と「コマーシャライザー」のコラボが実現したようです。
ディスプレイの上には定点カメラが取り付けられており、端末利用者の年齢や性別、画面を見た時間などを測定する。クーポンの取得数や利用数などのデータと 合わせて、デジタルサイネージの広告効果を検証する。端末は、朝、昼、夜の時間帯ごとに柑橘系などの香りが出る仕組みとなっている。人間の嗅覚に訴えかけ る広告としてどれだけの集客効果が見込めるかも調べている。
(中略)
実証実験で使っている20秒程度の動画広告をFlashベースで作る場合、「通常は安くても1動画当たり6万円ほどのコストが掛かる」(永田氏)。コマーシャライザーを使えば、動画作成のコストを限りなく0に抑えられる。
(中略)
「デジタルサイネージ事業の売り上げはまだ立っておらず、今は実証実験の段階。今回の取り組みで顧客を店舗に誘導するという価値を提供できれば、利益も生み出せる」と展望を語る。
(デジタルサイネージ最前線:八重洲に巨大電子看板が出現 動画と香りで道行く人を顧客に - ITmedia エンタープライズ より一部引)
ウェブ向けのコンテンツの中には、ちょっと手を加えるだけでデジタルサイネージのコンテンツになりそうなものがいろいろとありますね。しかも、ウェブサイトで見せるよりも現場で見せた方が効果的なものがたくさんありそうです。というわけで、このような試みは今後も増えて行くだろうと思います。
本日7月18日から8月1日まで、
東京駅の八重洲地下街で、
簡単動画作成ツール『コマーシャライザー』で作成した
動画CMを配信する実験を行います。八重洲地下街「美味しく、夏ごはん。」キャンペーンに
参加しているレストランやカフェの動画CMが放映されます。
動画CMはコマーシャライザーサイトでもご覧いただけます。(『コマーシャライザー』動画CM配信実験@八重洲地下街(~8/1) : Media Technology Labs (MTL) : メディアテクノロジーラボ ブログ より一部引用)