日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
今年から始まるデジタルサイネージジャパンでアワードが開催されますが、海外でもいくつかデジタルサイネージのアワードが実施されています。小売店舗、公共スペース、ヘルスケア、エンターテインメントなど各部門ごとにノミネートされた案件が審査員によって評価されます。アメリカではチェーンストアの発達に比例して流通業向けのデジタルサイネージが多数存在しているので、大規模な案件などが多いのもひとつの特徴です。国際的な流通業のマーケティングに関する団体POPAIが開催しているコンテストやデジタルサイネージEXPOで表彰が行われるアワードやヨーロッパで開催されるものなどデジタルサイネージの普及に併せて開催数が増えてきています。
カンヌ国際広告祭のように世界各地から作品がノミネートされるコンペティションもありますが、デジタルサイネージに関しては北米・ヨーロッパ・アジアとそれぞれの地域でそれぞれにアウォードを開催している状況です。パネルメーカーや一部のソフトメーカーを除くと、基本的にはローカルな事業者がローカルなクライアントにサービスを提供するという状況が現在のデジタルサイネージの現状であるといえます。今後はデジタルサイネージに関しても国際的に権威のあるコンペティションが開催されるようになるかもしれませんね。
さて表題にあるデジタルサイネージアワード受賞作品ですが、実は日本にインストールされている事例があります。名古屋のトヨタフィナンシャルセンターです。ソフトウェアやクリエイティブ・ディレクションを担当しているのは流通業向けのマーケティングエージェンシーJohnRyan社です。ハードはパナソニックが担当しています。このトヨタファイナンシャルプラザはトヨタファイナンスの唯一の実店舗で、同社が取り扱っている金融サービスを紹介をする場所になっています。

ライフウォールと呼ばれる70インチのリアプロジェクションを6×2のフォーマットで並べた大画面とキオスク端末がインストールされています。

キオスク端末は「オピニオン・ギャザリング・ポスト」として各種のサービスに関する質問に答えると「オピニオン・フォーラム」にリアルタイムで反映しライフウォールで結果が見れるそうです。
実際に試してみました。

最後まで質問に答えると粗品引換券が印刷され、スタッフに渡すとメモパッドがもらえます。キオスク端末を操作するインセンティブとしては微妙な感じです。

この操作後ライフウォールにクイックペイの解説が流れるようですが、ずっと端末の画面を見ていたので全く気づきませんでした。
キオスク端末でクイックペイ搭載のTSキュービックのサービスの認知
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ライフウォールの大画面で該当サービスのブランドを体験
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申し込みをして、この場の自販機でクイックペイの早さを体験
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さらにサービスの利便性に対する気付きを誘発
といったような流れを意図していたようですが、正直どうしてこのようなツールが必要なのかよくわかりませんでした。スタッフに操作方法を聞いても、派遣の方であまり理解はしていないようでした。コミュニケーションの設計が悪いというわけではないと思うのですが、もう少し直感的に操作できるかツールにするか、使い方をちゃんと説明できるスタッフの方がいた方がよいのではと感じてしまいました。迫力のあるライフウォールやかわいいキオスク端末など役者はそろっているのにちょっぴり残念な印象です。

トヨタの台所事情が厳しいせいかわかりませんが、この店舗も今月31日で閉鎖という事になったようです。
店舗で商品やサービスの認知を向上させるためのツールとしてデジタルサイネージを導入しても、「ユーザーは思ったようにアクションを起こしてくれない」という事を再認識させる受賞事例でした。
Sonyが、video-wall 制御システムZiris Canvasの新モデルを4月7-8日のScreen Media Expoで初披露しました。

写真のように、いろんなサイズ、向き、回転角度、と自在に組むことができ、スクリーンメディアのデザイナーは、現行のほとんどのvideo wallが抱える”長方形の限界”から解放されることになります。
「video wallのインパクトは、出始めの当初とても大きくエキサイティングだったが、何年も経った今ではサイネージの普及で見る者の目が慣れてきてしまって、あっと驚かせるような効果が減っている。要は古臭くなってきている」とSony。
そこでこのCanvasですが、ほとんど無限と言っていいパターンが考えられます。
Canvasは3つのソフトから成っています。Ziris Createがコンテンツ制作とスケジューリング、Ziris Manageがネットワーク制御、Ziris Edgeが配信、です。プレイヤーには、プレイステーション3に使われているCellプロセッサが採用されています。オーディオはドルビーデジタルのサラウンド音声です。
ちなみに去年のIBCに出たバージョンはこれです:

(Sony to demo next-gen video wall at Screen Media Expoから一部引用)
おまけですが・・・
ScreenMediaExpoの紹介ビデオがちょっぴりユニークだったので動画を掲載しておきます。AppleのCMの真似ですがエピソード5まであるみたいです。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=rBUjFfzbKXI]
現在ラスベガスで開催されているデジタルサイネージエキスポ2009ですが、この景気減退の中でも非常に盛り上がりのある展示会になっています。会場の入口に大規模なブースを設ける、Wireless Ronin Technologies、Scala, Inc.、Netkeyといった大御所から新興ベンチャーまで数多くの企業が積極的に自社の技術やサービスをアピールしており活気に溢れています。また参加者も増えており2007年に初めて開催されたと時に比べると市場の拡大をより感じさせるものとなっています。
配信機器やディスプレイといったハードよりの展示がブースの割合として多いのは従来からのことですが、PRN - Premier Retail Networks、CBS Outernet、Channel Mといったメディア企業が多くの参加者から注目されていたのも今年の特徴のひとつです。テレビCMを主体とするマス広告の落ち込みが著しいなか、媒体としてのデジタルサイネージに広告業界の期待値が高まっていると言えます。また、またバックグラウンドで機能する配信ソフトや効果測定のツールも年々精度をあげ、広告主や広告代理店がハンドリングしやすい環境が整備されつつあります。2009年デジタルサイネージが「More Exciting」な年になる事を予感させる展示会でした。
アメリカのデジタルサイネージ展示会DigatalSignage Expoの取材のためにラスベガスに来ています。エキスポのレポートはまた後日させていただきますがドバイや上海でもデジタルサイネージ関連の展示会が開催されるようです。
アラブ諸国のニュースを取り上げるポータルサイトAl Bawabaに、2009年のアラブ首長国連邦(United Arab Emirates、UAE)におけるデジタルサイネージ市場は、対前年比125%増の成長が期待されているそうです。
Al Bawaba.com
Digital signage market predicted to grow 125% in 2009
このニュースの元は、UAE の新聞Gulf Newsだそうです。Gulf Newsのニュースでは、消費者が商品を購入する場合、その意思決定の80%はスーパーマーケットなどの店内で行われるため、店舗側はデジタルサイネージ導入に積極的に動いているそうです。中東地域で新たに建設されているショッピングモールやスーパーマーケット数は依然多く、それがデジタルサイネージ市場の成長を後押しします。UAEの首都ドバイの地下鉄だけで、10百万ディルハム(約2.46億円)に相当するデジタルサイネージ関連機器が購買、設置されているそうです。
このドバイの展示会場Dubai Airport Expoにおいて、 2月15~17日に開催されるのがSign and Graphic Imaging Middle East 2009(SGI 2009)です。SGI 2009の主催者はFalak Holdings Group傘下のInternational Expo-Consults LLCです。
Sign and Graphic Imaging Middle East
International Expo-Consults LLC
SGIは、デジタルサイネージを含む広告の技術、製品、ソフトウエア等の展示会です。2009年は、前年より多くの会社が出展するそうで、Gandi Innovations、Fujifilm Sericol、 3M、 Obeikan Technical、EFI Vutek、Victor Inks and Systemsなどは出展を決定しています。
アメリカ、EU、インドと開催されてきたデジタルサイネージ関連の展示会ですが、世界中にデジタルサイネージが浸透して来たひとつの現われではないでしょうか
また、今年6月に上海のデジタルサイネージのEXPOが開催されるようです。
Shanghai International Digital Signage Show 2009
中国と言えばデジタルサイネージ先進国として知られていますが、同国で初めて開催されるEXPOは気になるイベントです。景気減退のなかでも市場の注目を集めるこの業界の2009年の動きから目を離せないのは事実のようです。
3Mは1/14-17にロンドンBETT2009で初披露したバーチャルマネキン技術を2/3-5にアムステルダムで開催されるISEに出展します。
このバーチャルマネキンは3MのVikuiti™リアプロフィルム技術によるもので、例えば店頭で、録画された店員の映像に基づいて、5ミリ厚のVikuitiフィルムが、レーザーで店員の上半身のサイズと形そのままにカットされます。フィルムはその状態で店頭に設置され、下半身が映し出されるしくみになっています。映像はリアプロで映し出され、音声もマネキンの足の部分に設置されたスピーカから聞こえてくる、というしかけです。5ミリ厚で軽量なので自立型の設置に適しています。4:3と16:9のフォーマットが選べ、60インチから95インチ(対角)まで対応可能です。

「POS市場は変貌を遂げていて、この業界に注目する広告業者には、アイデアと創造力次第でチャンスは無限に広がっている」と3MのOptical Systems divisionのEU Marketing ManagerのLoyd Cole氏は語っています。「人体、アニメのキャラクター、その他想像上のかたち、どんな形にも対応可能。店頭でのコミュニケーション型販促ツールとして画期的な媒体。」と続けていますが、コミュニケーション機能の拡張も期待でき、店頭だけでなく、あらゆる分野に活躍の場を広げそうです。
この不況下、例えばパソコンなどは完全に激安競争の渦の中で、新技術への視線は冷え切っていますが、この3Mのような新技術が出てくることは業界の先行きの明るさを示しています。実際、この不景気の中でもデジタルサイネージ分野は比較的堅調で、09年のDOOH向けモニタ出荷は前年比44%増(Display Search)とのことです。経済事情により、車から電車に乗り換える人が増え、車内広告の視聴率が上がることや、ファストフードチェーンでのDOOH需要の高まりを予測しています。
ニューヨークで開催された KioskCom Self Service Expo で、iPhone を使ってコンテンツを操作できるデジタルサイネージがお目見えしました。
Nanonation がデモ展示を行ったもので、iPhone 自体をデジタルサイネージの画面として使うほか、大きい方の画面の内容も iPhone 上のタッチ操作で切り替わるようになっています。
iPhone というだけでちょっと気になってしまいますね。
Flash Player 9 以上をインストールしてください。At KioskCom Self Service Expo 2008 in New York, Nanonation demonstrated its touchscreen interactive platform for kiosks and interactive signage. In this demonstration, Brian Ardinger shows how the Nanopoint solution can turn an iPhone into a “remote control” for a digital sign in a retail environment.
(Using iPhones to drive digital signage content | SelfServiceWorld より、一部引用)
来年のデジタルサイネージ EXPO がすでに受付を開始しています。来年の話とはいえ、もう3ヶ月ちょっとなんですね。
今年はカンファレンスがさらに充実していて、丸1日のセミナーが3本と、1時間のセミナーが30本も用意されています。もちろんデジタルサイネージ・ツアーもありますが、今年は値上げして $250(早期割引で $195)になっています。
開催期間は 2009年2月24日〜26日で、場所はラスベガス・コンベンションセンターです。昨年からの Interactive Technology Expo に加え、新たに Out-of-Home Network Show も同時開催です。
申し込みはこちらから。早期割引は1月23日までです。