「技術情報∩デジタルサイネージ∩広告媒体」アーカイブ(デジタルサイネージ総研ブログ)


Times Square に新たな巨大デジタルビルボード「Super-sign」が誕生

2008-11-21 :, , , , , , , , , , : DSI : 964 views

世界各地でデジタルサイネージのビッグプロジェクトが次々と完成していますね。アメリカではコムキャストセンターの事例よりも遥かに大きい LED スクリーンがタイムズスクエアに登場です。

The Walgreen Company LED sign on 1 Times Square being tested Wednesday night. (Photos: David W. Dunlap/The New York Times)

1 Times Square という象徴的な住所に建つ由緒あるビルの3面を覆う、高さ340フィート(約 104m)、総面積 17,000 sqft(約 1,580平米)のスーパーサインが、アメリカ最大のドラッグストアチェーン Walgreens のフラッグシップストアの開店に合わせて昨夜(2008年11月20日)公開されました(同社プレスリリース)。

この新たなスペクタキュラーの中心となるのは高層ビルの側面を斜めに貫く形で設置された幅8mの帯状の LED ディスプレイ2枚で 1,200万個の Nichia America 製 LED を使っています。他にも 13枚の 60インチプラズマディスプレイなどを含む全 29面でシンクロされた映像を映し出します。

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=7HdRXpCP8uQ&ap=%2526fmt%3D18]

広告のセールスは ABC 放送の関連会社である ABC New Media Sales が独占的に取り扱い、既に数億円の複数年契約を結んでいる Colgate、Kraft、Johnson & Johnson、L’Oreal をはじめ、クライアント企業のスポット広告と Walgreens 自身の広告を毎日 20時間表示し続けます。タイムズスクエアの一等地にあるため1日あたり 160万インプレッション(平日)だそうです(詳しくは walgreenstimessquare.com)。

この巨大メディアに映像を映し出すためには 32台のカスタムビルドされたコンピューターから 30秒あたり 150GB のデータを常に送り出す必要があり、処理速度の問題から非圧縮のデータを用いてギガビットのネットワークで転送しています。

LED を使うことでシステム全体のコストを CRT の場合の4分の1に抑えることができた上、消費電力も約10分の1の平均 250kW で済んでいるそうです。輝度は 8,000 Nits(cd/m2)とものすごい明るさです。

To create the imagery, 150GB of information is transmitted every 30 seconds from 32 custom-built computers. Because so much information has to be transmitted so quickly, all of the imagery is sent in an uncompressed format; if it were compressed to save space, too much computing power would be need to uncompress the information.

LEDs Light Jumbo Sign in Times Square より、一部引用)

また、Walgreens には1920年代から1970年までこのビルに店を出していた歴史があり、今回のグランドオープンは歴史的帰還の意味も持つというエピソードがあります。ちなみに現在この辺りの相場は1フィート四方あたり 200〜250ドルで、店舗面積は1階〜3階までの 16,200sqft とのこと。年間の賃料は4百万ドルを超えます。

Walgreens Historical Archives

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デジタルサイネージの対抗馬たち:携帯向けマルチメディア放送

2008-07-22 :, , , , , , , , : DSI : 1,384 views

デジタルサイネージの事業展開を考えるとき、ほかの情報媒体との差別化という視点は欠かせないでしょう。デジタルサイネージのもたらす便益と同等のものがほかの媒体からでも入手できるとしたら、その価値は大きく減じられてしまいます。

そのような視点から、今回は携帯端末向けのマルチメディア放送サービスを取り上げてみたいと思います。

この分野の動向としては、まず 2006年4月1日にサービスを開始したワンセグの次世代型として、1チャンネルで複数の番組を放送できるマルチワンセグメントサービスや、小出力でエリアを限定して放送するエリア・ワンセグサービスの実験が総務省指定の「ユビキタス特区」などで始まっています

マルチワンセグメントサービスで考えられるコンテンツを大別すると,「地域情報系コンテンツ」「専門チャンネル系コンテンツ」「ビジネス系コンテンツ」の3つがある。さらにそれらと連携する形で「視聴者参加型コンテンツ」があるという(図1)。

図1●マルチワンセグメント放送で考えられるコンテンツ案

図1●マルチワンセグメント放送で考えられるコンテンツ案

コンテンツは,市街地エリアでのリアルタイム視聴を想定した地域情報やエンタテインメント番組,外国人向け番組などが考えられている。またビジネ ス系では,複数番組を同時に放送できるマルチワンセグサービスの特性を生かして,ニュースや天気予報,株価情報など今まで通信を使って提供することが多 かったコンテンツを放送で提供する。これらに加えて,ダウンロード型の配信,さらにEコマースなどによる課金も想定している。

マルチワンセグで地域密着型の放送を—次世代ワンセグ放送「ユビキタス特区」実験(後編):ITpro より一部引用)

また、具体的なビジネスモデルの例として、デジタルメディア協会(AMD)の役員企業であるインデックスでプリンシパルを務める寺田眞治氏によれば、

例えば,音楽番組を想定すると,「携帯電話とコンテンツとしての音楽は相性が良いため,音楽専門チャンネルをCDやDVD,コンサート・チケット販 売のポータルとして考えられる」と寺田氏は説明する。具体的には,例えばコンサートのライブ番組のデータ放送部分がポータル・サイトになっていて,番組情 報やそのチャンネルのサイト,ECサイトなどの情報が掲載されているイメージだという。

地域情報系音楽番組でのビジネスモデル案
写真2●地域情報系音楽番組でのビジネスモデル案

そうした仕組みを作った上で,「各地域にあるCD/DVDの販売店やレンタル店が放送を使って,自らのビジネスを広げていくビジネス・スキームを 展開してもらいたい。一方,レコード会社や音楽系CS放送事業者などのコンテンツ・ホルダーは,放送料を支払ってチャンネルにコンテンツを提供することが可能になる。つまり,地上波放送に参入できる」(寺田氏)とビジネスの展開を説明した(写真2)。

さらに,地域情報系コンテンツの場合,その地域に特化したイベント情報や映画館情報などの提供が考えられる。例えば,映画会社による地域に密着したシネコンと連携した映画情報番組では,映画情報の提供によるシネコンへの誘導,シネコン入場料のFeliCa決済とクーポン配布による地域店舗への誘導など, シネコンと地域店舗利用の相乗効果に期待が持てる。

マルチワンセグで地域密着型の放送を—次世代ワンセグ放送「ユビキタス特区」実験(後編):ITpro より一部引用)

などが紹介されています。デジタルサイネージと比較すると、プッシュ型かプル型かという大きな違いはあるものの、提供できるサービスとしては重なる部分もありそうです。

このほか、地上アナログテレビ放送の停波により2011年8月以降「跡地」となる見込みのVHF帯の周波数を活用するタイプのモバイル・マルチメディア放送を巡っても動きが活発化している模様です。現在は日本発の技術と米国発の技術がしのぎを削る状況のようです。

日本の地上デジタル放送方式であるISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)をベースに拡張した「ISDB-Tmm(ISDB-T Mobile Multimedia)」方式と,米クアルコムが開発した「MediaFLO」方式の2つの提案があり,両陣営がしのぎを削る状況

マルチメディア放送事業化に向け技術面の整備が進む—MediaFLOの取組み(前編):ITpro より一部引用)

その一方で、早くも携帯端末用の放送サービス向けソフトの発売を開始する事業者も出てきています。

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は携帯端末用の放送サービス向けソフト開発を手がける米ラウンドボックス(ニュージャージー州)と販売代理店契約 を結んだ。この提携により、CTCはニュースや天気などの静止画や動画をリアルタイムで配信するソフト群を22日に発売する。

伊藤忠テクノ、放送サービスソフトで米社と提携:日刊工業新聞 より一部引用)

ニュースや天気などのリアルタイム配信はデジタルサイネージのコンテンツとしてもよくありますよね。数年後には、24時間ニュースだけを放送するニュース専用チャンネルや、天気予報専用チャンネルなどが携帯でも無料で見られるようになるのかも知れません。

デジタルサイネージにしか提供できない便益はいろいろとあるはずなので、そういった部分に的を絞って行くことも必要かも知れません。

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