日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
ちょっと古い話題ですが、2008年11月20日にマレーシアのクアラルンプールで開催されたMalaysia Retail Media Forum 2008についてSun2Surfの記事で取り上げられていました。このForumには、広告業界関係者が200名以上参加したそうです。
Sun2Surf: Malaysian Source for News & Lifestyle
スーパーマーケット店舗内での広告活動の現況についての報告した人に、小売店内向けの広告企画会社マジックアドズ(MagiqADs Sdn Bhd、MagiqADs)社の創業者Sailendra Kanagasundram氏がいます。マジックアドズ社は、3Dのイリュージョン映像など小売店向け広告の企画・展開を手掛けており、2007年2月からは、3M Malaysia Sdn Bhdから独占的なライセンスを取得し、スーパーマーケットの床に貼るラミネート広告も展開しています。マジックアドズ社は、マレーシアの有力小売店Jusco、Tescoや一部Carrefour の店内広告の取り扱いを一手に担当しています。
Sailendra Kanagasundram氏によると、2007年のマレ-シアの小売店向け広告市場は57.8百万リンギット(約15億円)、これは国内の広告宣伝費55億リンギットの約1%に相当するそうです。消費者が購買活動を行う店舗内で広告宣伝を行う小売店向け広告市場は、広告主の注目を集める市場であり、現時点でも200百万リンギット規模の潜在市場があるそうです。加えて、新設のスーパーマーケットやショッピングモールにより、今後も年率2~3%の成長も期待出来ると考えられています。しかし、市場拡大のための課題もあります。
“However, the effectiveness of each in-store activity is difficult to measure. There are methods of measuring the revenue-on-investments of each in-store activity to help marketers maximise their in-store activity investments.”
この課題はデジタルサイネージにも該当しますが、日本では黎明期の市場ゆえ、効果測定のロジックも方法論の確立は、業界関係者の至急の課題でしょう。
なお、Sailendra Kanagasundram氏の発表内容については、AdoiMagazine.comで詳しい記事がありますので、ご参考にして下さい。
MALAYSIAN RETAIL MEDIA FORUM 2008: A QUICK SNAPSHOT OF THE MALAYSIAN RETAIL MEDIA SCENE…
(AdoiMagazine.comより一部引用)
世界中でデジタルサイネージの視聴率に関する指標の標準化が進んでいます。アメリカでの OVAB (Out-of-Home Video Advertising Bureau) による指標の発表に続き、オーストラリアでも業界団体の Outdoor Media Association (OMA) が指標の策定を進めています。
オーストラリアでは屋外および屋内の OOH 広告に共通して使える新しい指標として MOVE システム(standing for Measurement of Outdoor Visibility and Exposure)というものを間もなく発表します。
MOVE システムのコアは Likelihood-to-See(LTS)という新しい概念で、これまでの通行量の概念に媒体毎のパラメーターを加味して実際に広告を見るであろう人数をより正確に数値化しようというものです。具体的には媒体のサイズや照明などによってパラメーターを設定します。
OMA では、MOVE システムに基づいたオンライン広告プランニングツールもテスト中です。
The MOVE system – standing for Measurement of Outdoor Visibility and Exposure – will cover both outdoor and indoor out-of-home advertising, including airport and retail locations
(Australian metric aims for truer audience measurement より、一部引用)
日本国内でも、デジタルサイネージコンソーシアム指標部会で協議中です(デジタルサイネージ総研も株式会社ジャンムーとして参加しています)。広告効果の数値化・標準化はデジタルサイネージの普及のカギを握るので、早期に指標の確立と周知が必要だと認識しています。
株式会社ビデオリサーチインタラクティブと、株式会社オールアバウト、NTTレゾナント株式会社、マイクロソフト株式会社、ヤフー株式会社のポータルサイト運営事業者4社が、インターネット広告のブランディング効果に関する共同調査プロジェクト「ネット広告バリューインデックスプロジェクト」を開始しました。
広告注目率、クリエイティブに対する評価、広告接触によるブランディング効果等の事前予測や事後検証に活用できる基準値をアップデートしていくそうです。
以上はインターネット広告の話ですが、デジタルサイネージでもまさに同様の評価基準が必要とされていて、私たちもデジタルサイネージコンソーシアムの指標部会で検討を進めている最中です。
業界標準の指標として利用できるだけでなく、今後ますます重要となる、インターネット広告や他の媒体も含めた複合的なメディアプラニングのための基礎データとしても広く活用されるよう、2009年秋頃に調査結果および基準値を公表する予定です。本プロジェクトの成果が、広告出稿前にシミュレータを利用した効果の予測値把握や、広告出稿後に行った効果調査結果と基準値とを比較しての成果診断など、様々なシーンで活用されるよう期待しています。
(ビデオリサーチインタラクティブ | プレスリリース より、一部引用)