日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
世界中でデジタルサイネージの視聴率に関する指標の標準化が進んでいます。アメリカでの OVAB (Out-of-Home Video Advertising Bureau) による指標の発表に続き、オーストラリアでも業界団体の Outdoor Media Association (OMA) が指標の策定を進めています。
オーストラリアでは屋外および屋内の OOH 広告に共通して使える新しい指標として MOVE システム(standing for Measurement of Outdoor Visibility and Exposure)というものを間もなく発表します。
MOVE システムのコアは Likelihood-to-See(LTS)という新しい概念で、これまでの通行量の概念に媒体毎のパラメーターを加味して実際に広告を見るであろう人数をより正確に数値化しようというものです。具体的には媒体のサイズや照明などによってパラメーターを設定します。
OMA では、MOVE システムに基づいたオンライン広告プランニングツールもテスト中です。
The MOVE system – standing for Measurement of Outdoor Visibility and Exposure – will cover both outdoor and indoor out-of-home advertising, including airport and retail locations
(Australian metric aims for truer audience measurement より、一部引用)
日本国内でも、デジタルサイネージコンソーシアム指標部会で協議中です(デジタルサイネージ総研も株式会社ジャンムーとして参加しています)。広告効果の数値化・標準化はデジタルサイネージの普及のカギを握るので、早期に指標の確立と周知が必要だと認識しています。
顔認識技術による視聴者測定技術の大手 TruMedia とサムスンが提携し、サムスンのパネル PC 一体型デジタルサイネージモニターの Xn シリーズに TruMedia の iCapture システムが組み込まれて販売されることになりました。
サムスンの Xn シリーズは WAN コネクションを備えインターネットにそのまま接続できるほか RS-232C インターフェイスを備え、25台までのデジタルサイネージネットワークが構築できる MagicInfo Player もプリインストールされています。
この提携により、サムスンの MagicInfo Player を使って視聴者の人数や性別などの情報によるコンテンツの切り替えが可能になります。
TruMedia Technologies, a provider of real-time audience measurement and proactive advertising solutions, announced the signing of a partnership agreement with Samsung Electronics Corp., a supplier of professional LCD and PDP display products.
(Hardware | Samsung integrates TruMedia audience measurement into MagicInfo Player より、一部引用)
以前にも TruMedia の視聴者測定カメラを組み込んだディスプレイについて紹介しましたが、今回はトップサプライヤー同士のなかなか強力な組み合わせですね。TruMedia は先日廉価版の顔認識ソリューションを発売しており、普及拡大に力を入れているようです。
米デジタルサイネージソリューション大手の EnQii 社は、アジア地域の顧客向けに Zoom Digital 社の視聴者測定ソリューションを提供します。
顔認識技術と位置計測技術を組み合わせたもので、視聴率、視聴時間、移動経路などの測定ができるようです。
また、OVAB の視聴率基準にも準拠しているそうです。
Zoom Digital is to provide metrics and analysis services for users of the EnQii digital-signage platform across Asia.
(EnQii enlists Zoom for Asian metrics より、一部引用)
デジタルサイネージ用の顔認識ソフトウェアに、月々 $9.95 という格安のソリューションが登場しました。
この分野の最大手である TruMedia 社は、定評のある iCapture システムの廉価版として iTRI をリリース。PC に一般の USB カメラを接続したもので動作するようになっており、視聴者の年齢・性別を判別するだけでなくメディアプレイヤーへのフィードバックによりコンテンツを切り替えることが可能となっています(同社では「プロアクティブ」広告と呼んでいる)。
解析の精度は多少落ちるようですが、この価格はなかなか魅力的なのではないでしょうか?
TruMedia Technologies, the provider of audience measurement solutions for the digital signage industry, has released a new ‘budget’ measurement product to stimulate demand.
(TruMedia Release Budget Version Of Audience Measurement Tool より、一部引用)
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=HdDB_HzJAKg]
以前の記事に書きましたが、すでに渋谷の大型ビジョンでも TruMedia 社の顔認識技術を使って視聴者属性の分析が開始されています。
以前にもご紹介したイスラエル TruMedia 社の画像解析・顔認識技術ですが、渋谷駅前の「QFRONT」にある大型ビジョンで採用されたようです。
これまでは手作業で行っていた視聴者数のカウントが、自動化によってリアルタイムに計測できるようになる上、年齢や性別なども自動的に解析できるようになります。より精度の高い視聴率情報を提供することで広告主にとっての魅力が高まるでしょうし、より効果的な時間帯を調べて集中的に表示させるとか、見ている人の属性に合わせて表示する広告を変えるなどの自動最適化も可能になってきます。
これから約3ヶ月間実証試験を行い、来年以降は全国の大型ビジョンにどんどん導入していく計画だそうです。
渋谷駅ハチ公口スクランブル交差点、「QFRONT」(渋谷区宇田川町)壁面の大型ビジョン「Q’s EYE」で10月より、ビジョンを見た視聴者数を自動分析し、性別、年齢別にカウントする実測実験が始まった。
(中略)
分析には、イスラエルTruMedia社の専用ソフトを使う。リアルタイムで視聴者数をカウントし、その後のサーバー解析で、通行人の顔の特徴から性別と年齢、時間帯・コンテンツ別の視聴者数を計測する。30秒以内に同一人物が抽出エリアに入った場合はカウントせず、重複を防ぐ。映像は現地のボックス内で認識・処理後、数値分析のデータのみをサーバーに送信し「個人情報を保護する」(大型ビジョン、見た人を自動分析−ハチ公前交差点で世界初導入より、一部引用)
アメリカのデジタルサイネージ業界団体のひとつ、 OVAB (Out-of-Home Video Advertising Bureau) がデジタルサイネージの視聴率測定に関するガイドラインをまとめました。
ガイドラインは 82ページの内容で、10月29日にニューヨークで開催される Digital Media Summit の場で一般公開される予定です。
視聴率算出の際に計測すべきデータや計算方法に関するガイドラインを定めるほか、既存メディアとの比較にも便利な指標となっており、今後の業界標準となるべきものを意図してつくられています。
長らく待たれていたデジタルサイネージの効果測定基準ですが、これで一定の標準化が達成され、他媒体との比較が可能になれば、デジタルサイネージの普及の妨げとなっていた足かせがひとつ解消されます。
デジタルサイネージ総研では、ガイドラインが発表され次第内容をお伝えする予定です。
The Out-of-Home Video Advertising Bureau (OVAB) is preparing to release a document that it hopes will standardize the numbers and the language used by screen networks, research providers and ad agencies.
The 82-page “Audience Metrics Guidelines” will be publicly released at OVAB’s Digital Media Summit, being held Oct. 29 at The Grand Hyatt in New York City.
(OVAB to publish guide to audience measurement metrics より、一部引用)
アメリカのコンビニを対象にした初の大規模な調査により、デジタルサイネージの有効性を示す強力なデータが得られました。
アメリカ東海岸を中心に 400店舗のコンビニにデジタルサイネージのネットワークを持つ Digital Promo network (DPN) が1年間をかけて行った調査によると、デジタルサイネージによる広告を流した場合の当該製品の売り上げは平均で 26%、最大の効果を示したカテゴリーでは 88%の上昇を記録しました。また販売数量も平均 18%上昇しました。
今回の調査は複数カテゴリーの商品に対して網羅的に実施されたもので、デジタルサイネージの配信記録と POS レジのデータを照合する方式で行われました。デジタルサイネージの設置された 240店舗とデジタルサイネージのない 140の比較対象店舗のデータが集計されており、デジタルサイネージの効果測定調査として十分な信頼性のあるデータが公開されたのは今回が初めてだと考えられます。
長く待ち望まれていたデータがついに公開されたという感じですね。これでデジタルサイネージの導入にも弾みがつくのではないでしょうか。
なおこの調査に関しては、カテゴリーごとの詳細なデータや具体的な調査方法なども公開される予定で、DPN では10月4日から開催される NACS Show までに公開するとしています。
Digital Promo network DPN today announced the preliminary results from a 1-year study of Point-of-Sale POS sales data collected from their 400-store C-Store centric network, which includes 240 stores equipped with networked digital screens and 140 control stores. The network reaches major and minor DMAs on the east coast. The results measured for advertised products across multiple categories, showed sales increases of up to 88%. When averaged, advertised product dollar sales rose 26% while product volume increased 18%.
(Advertising on Digital Signs in Convenience Stores Shows a Sales Lift of up to 88% より、一部引用)