日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
インターネットのおかげで人々がテレビを見なくなっていると言われていますが、アメリカでのこの調査結果を見る限り、それほど単純な話でもないようです。
米ニールセンによると、2008年5月の家庭におけるテレビ視聴時間は1年前より4%増えて 127時間15分だったそうです。一方、インターネットの利用時間は9%伸びて 26分26秒でした。伸び率ではインターネットの方が上回っているものの、テレビの視聴時間も増えているんですね。
中でもテレビをいったん録画してから見るケース(Watching Timeshifted TV)が56%も伸びているのが目立ちますが、今のところはまだテレビ視聴全体の5%にも満たない時間(5分50秒)です。
それでは、テレビの広告効果が薄れてきていると言われる原因は一体どこにあるのでしょうか。視聴時間が伸びているのに広告効果が落ちているというのは、メディアとしての影響力そのものが低下しているということなのかも知れません。
Screen time of the average American continues to increase, with TV users watching more TV than ever before (127 hrs, 15 min per month), while also spending 9% more time using the internet (26 hrs, 26 min per month) than last year, according to the Nielsen Company.
(Nielsen Reports on TV, Internet and Mobile Usage among Americans より、一部引用)
デジタルサイネージ市場の好調な伸びを裏付ける調査結果が富士キメラ総研から発表されています。
2007年にデジタル・サイネージに利用されたディスプレイ数は10万2,630台で、全ディスプレイ数の約27.3%を占めている。前回の調査となる2006年に比べて数量ベースで175.2%増加し、比率も約7%上昇している。金額ベースでは同130%の約210億円。ディスプレイ/システムの低コスト化に加え、表示コンテンツの簡易制作ツール/スケジューリングソフトや配信専門業者/ASPサービスの増加等の要因を背景に今後の更なる需要拡大が期待されている。
(業務用映像機器、需要拡大の一方金額ベースでは横ばい、デジタル・サイネージが急拡大:Enterprise:RBB TODAY より一部引用)
記事によれば「2007年のデジタル・サイネージ市場は、映像配信システム、配信非対応ディスプレイ、映像配信サービス/ビジネス市場の合計316億円」 とのことですが、そのうち今後の伸びが最も期待されるのは映像配信サービス/ビジネスのセクションという予測になっています。
機器/システムの低価格化が続くということでしょうが、デジタルサイネージが定着するためには導入コストのさらなる低減が追い風になりますし、導入設置、コンテンツ制作、運営/保守といった関連ビジネスも含めて、デジタルサイネージ市場全体としては成長が期待できそうです。
いま世界でデジタルサイネージが最もホットな国はどこかご存知ですか? 面白い調査結果が掲載されていたのでご紹介します。
Google Trends を使った簡単なものですが、Digital Signage に対する関心の高さを Google の検索回数から推測しています。それによると、デジタルサイネージが最もアツい都市は、なんとマレーシアの首都クアラルンプールだそうです。
また、トップ 10 の地域は以下の国々だそうです。
マレーシア、南アフリカ、シンガポール、台湾、ニュージーランド、インド、カナダ、オーストラリア、イスラエル、アメリカ。
これらの国に進出するといいかも知れませんね。
The top 10 by region are: Malaysia, South Africa, Singapore, Taiwan, New Zealand, India, Canada, Australia, Israel and USA.
アメリカのデジタルサイネージ市場に関するリポートを日本語に翻訳したものを公開します 。
2007年12月20日付けで新しいマーケティングリポートが発表されています。
http://www.emarketer.com/Article.aspx?id=1005697&src=article1_newsltr
以下に簡単な翻訳を載せておきます。
2007年12月20日
屋外広告には広告そのものとほぼ同じだけの歴史があるが、この古いメディアがいま新しく生まれ変わろうとしている。
実際のところ、デジタル、ビデオ、およびワイヤレス技術は今後数年間のうちに屋外広告というジャンルを刷新し、インターネット広告以外のあらゆる広告媒体をしのぐ成長をもたらすだろう。
eMarketerは、米国の屋外広告収入の総収益が2006年の68億ドルから2011年には102億ドルに上昇すると予測している。

「屋外広告はトレンドに逆行している」と言うのは、 eMarketerのシニアアナリストであり 屋外広告:最新レポート(Outdoor Advertising: A New Look)の著者でもあるベン・マクリンである。「他の伝統的な広告が、ますます断片化する観客や目まぐるしく変わるメディア消費パターンへの対応に苦戦する一方、屋外(out-of-home)広告部門に対しては進化するメディア環境が有利に働いています」。
テレビやラジオと異なり、屋外広告はチャンネルやウェブサーフィンによる影響を受けにくく、またデジタル技術とビデオ技術がそのメディアをますます魅力的かつ効果的なものにしようとしている。
この新技術にとってのチャンスが広がりつつあることを示す一例として、屋外ビデオ広告のネットワークが「オルタナティブな」屋外広告と呼ばれる分野の最大の構成要素になろうとしていることが挙げられる。
「アウトオブホーム(OOH)ビデオ(narrowcastingとも言う)とは、小売店、交通機関、オフィスビル、ショッピングモール、劇場、バーやレストラン、 ガソリンスタンド、ホテルおよびジムといった場所で、観客に視聴させるビデオコンテンツや広告を差します」とマクリン氏は語る。
eMarketerでは、米国における屋外ビデオ広告に対する支出額が、2007年の合計22.5億ドルから2011年には12.6億ドルに上昇するものと予測している。

フラットパネル液晶ディスプレイのコストの低下が IP およびワイヤレスインターネットの出現と相まって、屋外ビデオ広告の市場を牽引している。
「屋外広告部門にとってのもうひとつの重要な追い風要因は、米国の消費者がより多くの時間を、家の外で、ショッピング、レストラン、ウォーキング、旅行や待合せなどに費やすようになっていることです」と、マクリン氏は言う。
Veronis Suhler Stevensonによれば、米国の消費者は30年前に比べて2倍の時間を家の外で過ごし、通勤に要する平均時間も倍増して約1時間に伸びている。
「広告配信や効果測定のための新しいツール類も、屋外広告が提供する新しい創造的な可能性を受け入れることに対して広告主たちに信頼感を与え始めています」と、マクリン氏は言う。
詳細は、eMarketerの 屋外広告:最新レポートをお読み下さい。
シカゴとニューヨークで撮影してきたデジタルサイネージの事例を編集してまとめました。
題して『Digital Signage Report May 2007 in USA』です。シカゴで行われたデジタルサイネージ EXPO の様子も一部含まれています。
アメリカでは空港や駅だけでなく、ファーストフードチェーンや銀行、放送局、美術館など様々な場所で使われています。特にニューヨークのタイムズスクエア周辺の巨大デジタルサイネージ群は圧巻です。
[youtube:http://youtube.com/watch?v=Z3jgjCB4uXE]