日本初のデジタルサイネージ・コンサルタント、デジタルサイネージ総研(TM)が国内および海外の最新情報や市場の動向をお届けします
最近ちょっとづつニュースにその高さが報じられている東京スカイツリーですが、そのお膝元でローカルなデジタルサイネージの事例を見つけました。某不動産チェーンの支店なのですが、店頭にディスプレイを設置して来店を即す施策を行っています。まずは見ていただきましょう。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=I93cyqjC9V0]
こちらの店舗は交差点の角地にも不動産物件を掲出する無人のスペースがあるのですが、本店は少し奥まった場所の2階にあります。そこで人のいるお店にお客さんを誘導するためにデジタルサイネージ(実際には家庭用液晶テレビ)を利用されています。1分半ほどの映像ですが、押し付けがましい雰囲気もなくシンプルに伝えたいメッセージを発信しています。
ポイントとしては
といったことがあげられると思います。テレビCMではない、デジタルサイネージ専用のコンテンツとしてちょっと良い印象をうけました。朝九時ぐらいに店員さんがモニターの電源を入れている店員さんに聞いてみたところ、「店長のアイデアです。」との事でした。このお店の事例のようにチェーンの本部が決められた情報を発信するだけではなく、各店舗ごとに発信したい情報を自分たちでカジュアルにつくっていくことが、これからのデジタルサイネージには必要なんでしょうね。
世界中の地下鉄、バス、空港などのデジタルサイネージ・ネットワークを使ったフィルム・フェスティバルが開催されます。
来年5月に開催される Art By Chance はアメリカ、カナダ、トルコ、オランダ、ドイツの 15都市で同時開催され、通勤客などに 30秒間のサイレント・ムービーによるアートを提供します。
現在作品を募集中で、応募期限は 2009年3月20日です。30秒間の無音のムービーで、広告やプロモーション以外のコンテンツであれば応募できます。
今年9月にもトロントでデジタルサイネージ・ネットワークを使った映画祭が開催されていますが、日本はまだ参加できる状況にないのが残念ですね。
デジタルサイネージが受け入れられるためには、広告だけではなくアートイベントでの活用など市民にエンターテインメントを提供するような仕掛けも有効だと思います。
Organisers of the Art By Chance festival, scheduled to take place in May in 15 cities across the U.S., Canada, Turkey, the Netherlands and Germany, say it “will present urban dwellers with stimulating content, thus colouring the time slices that are usually considered dead”.
こういうのを見ると、デジタルサイネージの可能性は無限に広がっているのでは、という気がします。
私の考えでは、視聴者の注意を引こうとするアテンション・メディアは、メディアの密度が一定値を超えたところで効果がなくなるため、今後はアンビエント・メディアの方に可能性があるのだろうと思っています。
その意味でもこの事例は最先端を行っていると言えますが、情報を伝えるだけでなく、体験を提供できるところにアンビエント・メディアの大きな可能性を感じます。
このほかにもメディア・アーキテクチャーやメディア・ファサードのようにもっと規模の大きい事例もご紹介してきましたが、映像で環境をつくってしまうのがアンビエント・メディアということの意味でしょう。
それでは、この素晴らしいファッションショーをお楽しみください。
[youtube:http://jp.youtube.com/watch?v=CCcTRjxP-Fc]
今後、新しく建設される空港では、広告媒体がデジタルサイネージオンリーになるのだろうと思います。なぜなら今年3月にオープンしたロンドンのヒースロー空港ターミナル5では、従来のポスターが姿を消し、美しくデザインされた高精細のデジタルスクリーンが設置されているからです。
この空港では、建物の設計段階からデジタルサイネージの導入が考慮されているはずで、広告枠の配置計画も含めてデザインされているため、非常に心地よい空間になっています。
表示されるコンテンツもクオリティが高く、見ていて気分のいいものが多いです。いわゆるコマーシャルというよりは、コミュニケーションあるいはインフォアートとでも呼んだ方がしっくり来るような内容です。これからの広告はこのような方向に進んで行くのではないでしょうか。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=Nyb4OB0qlFI&ap=%2526fmt%3D18]
ちなみに、このターミナルの大型 LCD モニターには全て Samsung と JCDecaux のロゴが入っていました。
ヘッドマウントディスプレイを用いたデジタルサイネージで歯科治療の恐怖感を払拭しようという試みです。これは歯科治療中の痛みを楽しいTVドラマや映画で和らげようというもの。楽しい映像を見せることで痛み止めの薬を飲む以上に痛みを緩和する効果が得られるという研究の成果に基づいているそうです。
アメリカのベンチャー企業 InChairTV は、眼鏡型のヘッドマウントディスプレイを使って治療中の患者にコンテンツを視聴させると共に、ケア製品などのコマーシャルを流すことで広告収入を得るというビジネスモデルを展開しています。
患者が見ることのできる番組は普段テレビで見ている人気番組と同じですが、CM の箇所だけが独自のコマーシャルに置き換えられています。またホワイトニングなどの高額治療の説明も流れることから歯科医にとっても売り上げアップに繋がるよう意図されているようです。
アメリカにはいろいろと面白いサービスがありますね。
InChairTV is a patient entertainment and marketing system for use in the dental chair. While patients are being treated, InChairTV allows you to watch TV shows and movies on a simulated 40 or 60 inch screen.
ICTV combines personal video eyewear with a “Netflix for Dentists” service that sends licensed, popular TV shows and movies to the headset.
(InChairTV Company Profile より、一部引用)
これぞデジタルサイネージ!と言えるかも知れません。デジタルサイネージを使えばこういう新しい広告メディアがつくれるということです。
[youtube:http://jp.youtube.com/watch?v=6orVkHG9DUc&ap=%2526fmt%3D18]
上の例はアメリカで実際に動いているインタラクティブ OOH 広告で、通りがかった人々がかなり反応している様子がわかります。
特徴は
また、モニターのような枠がなく、映像を使って空間をつくっている点が、今後のデジタルサイネージの方向性を指し示しているように思います。
[youtube:http://jp.youtube.com/watch?v=vgbQQQpwMt8&ap=%2526fmt%3D18]
「はじめにモニターありき」で、そこになにを映すかという発想では、これほどインパクトのある見せ方は生まれてこないでしょう。なにを表示するにしても効果がなければ意味がないので、見た人が面白いと思うようなものが今後もどんどん登場してくるに違いありません。
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=nd-IKe4BoA0&ap=%2526fmt%3D18]
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=_eocM7p2jOU&ap=%2526fmt%3D18]
博物館などでも展示内容にデジタルサイネージを組み合わせることで学習効果を高める取り組みが行われています。
ノルウェイ科学博物館の地球温暖化に関する展示では、温暖化による海面上昇を体感するため 10cm の深さに水を張った展示室があり、長靴を履いて中に入ると床に埋め込まれたフットスイッチでクイズに答えるというコンテンツが用意されています。クイズの答えと参加者の正解率がリアルタイムで集計されて前面に設置されたスクリーンに映写されるようなインタラクティブな仕掛けが施されており、楽しみながら学習できるように工夫されています。
広告媒体や販促ツールとしてだけでなく、博物館や企業内などの教育現場にもデジタルサイネージの活用される領域が広がっています。
Spectacular effects are used in this exhibition to show the causes and effects of global warming. The exhibition raises questions about our political choices, consumer behavior and technology development.
(The Norwegian Museum of Science and Technology Uses Interactivity to Engage and Teach Visitors より、一部引用)