「oled」アーカイブ(デジタルサイネージ総研ブログ)


FPD International 2009から見る未来のデジタルサイネージ

2009-11-05 :, , , , , , , , , : DSI : 588 views

先月末に開催されたフラットパネル関連の展示会FPD International 2009を見に行って来ましたので簡単に報告致します。同じく先月開催されたCEATEC JAPAN 2009でも各パネルメーカーが3D対応のディスプレイを発表していましたが、FPDにおいてもこれでもかという程3D関連の製品が多く展示されていました。技術的な詳細なレポートは日経テックオンさんなどのサイトに譲るとしてデジタルサイネージのこれからを考えながらいくつかの展示を見てみました。

  • トレンドとして
  • ディスプレイ産業の傾向としてひとつのトレンドが形成されると各社が軒並み類似する製品をリリースするというものがあります。現在のトレンドとしては「3D」「薄型から電子ペーパー」「マルチタッチの高度化」があげられます。

  • 3D
  • 国内や韓国・台湾など多くのメーカーから様々な形式の3D技術が紹介されていました。レンチキュラーレンズ方式・視差バリア方式・アクティブシャッター方式などそれぞれの技術的な差異はそれぞれあるのでしょうが、一般のユーザーからするとどれもそんなに違いがないように感じます。現在は飛び道具的な表現として利用される事が多い3Dですが、この数年以内にあっという間にコモディティ化していく事は間違いないでしょう。価格が下がり一般化してゆく事とヒトの目が慣れてしまう事は急激に進んで行きます。

    AUOのレンチキュラーレンズ方式ハイビジョン3D
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    LGの47インチユーザートラッキング3D

     AUOの展示ブースに電車の運行案内への利用をイメージさせる3Dディスプレイがありましたが、パブリックな空間で展開される3Dの表現がどんなものが適切なのかはこれから検討していかなければいけない課題ではないでしょうか?製品の写真や社名のロゴが飛び出して見えるという事はユーザーに特に便益をもたらさないですからね。

  • 薄型から電子ペーパー

  • LGの世界最薄をうたう5.5mmのLED液晶TV

    確かにとっても薄い!

    E INKの電子ペーパー端末

    「うちが世界で一番薄いです!」という事でこちらも各社が競って製品を展示していました。薄型のディスプレイの技術的進化には終わりがなさそうなのは、ここ何年かのFPDの展示会をを見て感じる事です。液晶パネルの薄型化も極限まで進んでいくでしょうが、今後の表示技術としは電子ペーパーが大きな存在感を表す事が考えられます。静止画であれば電力も消費しませんので、エコな視点からみても優位性があります。以前、電子ペーパーコンソーシアムの方と意見交換をさせて頂いたのですが、電子ペーパーの技術的な可能性や社会に与える影響を検討している彼らが提唱しているのは「ラッピング革命」です。

    電子ペーパーによってあらゆるモノの表面が覆われ,モノの表面が表示体として情報を提示することで,電子ペーパーが物理空間と情報空間という,私たちの生きる二つの生活空間の接点となる世界——。そのような世界への変化を,電子ペーパーコンソーシアムは「ラッピング革命」と名づけた。それはモノがモノであると同時に情報メディアとなる世界であり,私たちが情報を取得するたびごとに鞄やポケットから「そのために作られた特別な機器」を取り出す必要のない世界である。

    電子ペーパーによって“ラッピング”された世界より引用

    [youtube:http://www.youtube.com/watch?v=0B28SHBmMNI]
    電子ペーパーになった新聞の未来
    [youtube:http://www.youtube.com/watch?v=iAU_ZLbVcXA]
    イノベーションとハイテクによる未来像

     私たちの暮らす物理空間と情報空間が電子ペーパーというメディアでシームレスに繋がる、平たく言うとマイノリティリポート的な世界感、アカデミックな人たちが言うところの空間知能化された世界、ディスプレイ産業からするとアンビエント・ディスプレイが未来の姿になってくるでしょう。しかし、そうした時代がくるまでしばらくの間、デジタルサイネージ業界としては大きな筐体に入ったモニターとお付き合いしてゆかなければならないのは事実です。今使える技術とディスプレイの価格と格闘しながらビジネスを作っていくためには解決しなければならない問題がまだまだありそうな気がします。

     

  • マルチタッチなどの高度化

  • AUOのインセルタイプのマルチタッチ技術

    こんな感じでディスプレイに書く事ができます。

    タッチパネルもマルチタッチタイプのものが多く見られました。ここ数年、色々な国のデジタルサイネージ関連の展示会でマルチタッチのデモを様々見てきましたが、画像をきゅーっと大きくして、クルクル回すという展示ばかりで、正直食傷気味です。普通の暮らしの中でそうした事を行う必然性があまり感じられません。マルチタッチでどんなアプリケーションが展開されるかが重要とつくづく感じさせます。今年のシーグラフで発表されたMedia Interaction Lab.のような生活シーンを想像できるような展示をパネルメーカーさんにも期待したいところですね。

    [youtube:http://www.youtube.com/watch?v=Tio5OvIqToc&feature=player_embedded]
    マルチタッチのテーブルによってリビングルームの家電製品がコントロールできるというデモ

     
    「3D」「薄型化」「マルチタッチ」といったディスプレイ産業の近未来を見据えたトレンドはある程度は明確になってきています。ただし、デジタルサイネージという事業を考えた場合、あくまでも現在メーカーのカタログにある製品を選んで、営業マンと商談して、見積もりを取って、トラブルなく設置を行い、各方面と調整を行い、ビジネスとして成立させなければなりません。新しい技術を取り入れる事が、単なる担当者の自己満足やクライアント受けをよくするための演出ではなく、ユーザーのベネフィットにどうつなげられるのかをもう少し考える必要がありそうだということをちょっぴり教えてくれた展示会でした。

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    ポータブルTVなどの液晶パネルを高効率で製造する新技術

    2008-12-07 :, , , , , , , : DSI : 320 views

    ガラス基板の代わりにプラスチックフィルム・ロール素材の貼り合わせで液晶パネルを製造する技術を独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が開発したそうです。

    これってすごい技術ですよね。もちろん世界初だそうです。最近は韓国・台湾メーカーの追い上げが激しく特許の出願件数でも日本が負けていると聞きますし、液晶分野での有望な新技術として期待したいです。

    NEDO の新技術
    新たに世界初の技術として実現したのは、厚さ0.1mm/幅300mmのカラーフィルタと厚さ0.25mmのTFT基板を貼り合せて、3.5型カラーTFT液晶パネルを連続作成する工程。シール材描画→液晶滴下→貼り合わせまでの過程で、ガラス基板に比べ熱やテンションに弱いプラスチック材でも高精度での位置合わせを可能にした。

    この製造技術を実用化することで、工程数は現在の25から9へ、投入から貼り合わせまでの総時間は150分から90分(将来的には20分)へ、設備数は17から3へそれぞれ削減可能と予測。組み立てコストと、加工エネルギーを大幅に抑えられる

    ポータブルTVなどの液晶パネルを高効率で製造する技術 より、一部引用)

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    厚さ 0.05 ミリで紙より薄いカラー有機 EL ディスプレイ

    2008-11-05 :, , , , , : DSI : 1,891 views

    Universal Display Corporation(UDC) の開発した最新の有機 EL ディスプレイは、なんと厚さ 50 ミクロンです。OLED もついにここまで来ましたか!

    寿命も既存のものより長く、1,000 時間を超えるそうです。1,000 時間ではまだまだ足りない気もしますが、とにかくこの薄さは驚異的です。なにせ紙より薄いんですから。

    厚さ0.05mmのOLED

    UDC is saying they have produced an ultra-thin flexible OLED display. The entire thing is less than 50 micrometer!
    (中略)
    The lifetime of OLEDs encapsulated with the layers exceeds the industrial target of 1,000 hours and also the lifetime of conventionally sealed glass packaged OLEDs.

    UDC latest flexible OLED display is thin - less than 50 micrometer! | OLED-Info より、一部引用)

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    有機 EL(OLED)を使った照明器具がついに登場

    2008-04-08 :, , , , , , , , , : DSI : 5,141 views

    Early Future - exclusive table light by Ingo Maurer with OLEDs from OSRAM

    ドイツの照明メーカー OSRAM が、現在フランクフルトで開催中の Light+Building Fair に有機 EL を使った照明器具を出展しています。

    敬愛する照明デザイナー Ingo Maurer 氏によるデザインで、有機 EL パネル 10枚がむき出しで配され、1つひとつが独立して向きを変えられるようになっています。

    Early Future – a work of art by Ingo Maurer with OLEDs from OSRAM

    近い将来、透明な有機 EL パネルを窓に用いて、夜になると窓が照明に変わるというようなものも登場しそうです。

    A glance into the future - atmospheric room illumination with OLED

    英文のソースはこちら:
    OSRAM and Ingo Maurer mark lighting history

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